居酒屋に行ったら、まずはおしぼりで顔をゴシゴシ…。男性にとっては至福の瞬間だ。
でも実はコレ、顔の皮膚にダメージを与え、肌が汚くなる原因になっていることもあるのだとか! 美容皮膚科・アオハルクリニック院長の小柳衣吏子先生に、その真相を聞いた。
「おしぼりで顔を拭く行為が肌によくないのは確かです。特に気をつけたいのは“熱い”おしぼり。熱いものを顔に当てると、皮膚に必要な皮脂や水分が溶け出してしまい、
肌荒れや乾燥肌の原因になります。当クリニックでも、日頃から熱いお湯で顔を洗わないように指導しているんです。
加えて、『ゴシゴシこする』という行為が肌の角層を傷つけ、ますます肌荒れが進行しやすくなってしまいます」
“熱”と“摩擦”の二大要因が肌にダメージを与えていたとは…。
「一度や二度くらいならそれほど影響はありませんが、習慣化すると肌への負担が増します。顔を拭くのであれば、せめて冷たいおしぼりで軽くおさえる程度にすべきでしょう。
もとより、おしぼりで顔を拭くのはマナー違反になることもあります。嫌悪感を抱く人も多いので、女性の前では控えることをおすすめします」
うっ、たしかにそれが大前提か…。とはいえ、この時期は特に汗や皮脂で顔がベタベタ。さっぱり清潔に肌を保つには、どうすれば?
「最近は、男性用のデオドラントシートも種類豊富で高品質になりましたから、使用するのもいいと思います。
ただし、おしぼりと同様、強くこするのはNG。厚手でソフトな素材や、オーガニックコットンのような肌当たりのよいシートを選ぶと安心ですね。
また、敏感肌の人はエタノールや防腐剤が肌に合わず、湿疹などを起こすこともあります。クールな使用感をうたった商品にはそれらの成分が含まれていることが多いので、自分に合うものを選ぶようにしてください」
近年発売されているものでは、ヒアルロン酸を配合したものなど、汗や皮脂を拭くだけでなく“+α”の要素があるシートもおすすめだそう。
しかし、使い過ぎると角層の水分が奪われ、皮脂が余計に分泌されやすくなるので、一日一回程度の使用にとどめておくべし。
「ほかに男性の肌トラブルを招きやすい要因としては、UV対策をしていない人が多いことも挙げられますね。日焼け後の肌はとてもデリケートで、乾燥や毛穴の開きも目立ちやすくなります。
紫外線を浴びたら、その日のうちに化粧水で保湿して、冷やしたタオルなどでクーリングすることを習慣をづけるといいでしょう。
紫外線ダメージは、歳をとったとき年齢以上に老けて見える原因にもなりますからね。20代のときの肌ケアが、10年、20年後に差をつけますよ」
オトコの肌は、想像以上にダメージを受けている模様。正しいケア方法を実践して、好感度の高い清潔な肌を保ちたいものだ。