原産地規則(15) 累積2

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皆さん、こんにちは 片山立志です。

 

先日、ベトナム・ハノイに調査旅行に行ってきました。

ベトナムのFTAについて現地で直に話を聞いてきました。日本とベトナムは、現在3つのFTAを結んでいます。

 

一つが、越日経済連携協定(VJEPA)、ASEAN日本包括的経済連携協定(AJCEP)そしてTPP11(CPTTP)です。貿易あたって、どのFTAを使用するかは、当事者の自由ですが、それぞれ原産地規則、原産地手続が異なりますので、一番適したものを選択することになります。

なお、これ加え、RCEP(東アジア包括的経済連携協定)が合意に至り、発効されれば、4つのFTAを結ぶことになります。

ところで、ベトナムは、日本がかかわるFTAの他にチリやオーストラリア、ニュージーランド、EUなどともFTAを結んでおり、すべてで、現在11のFTAがあります。

 

ベトナムで活動する企業は、これらのFTA網を使い、最適なサプライチェーン・マネジメントを行おうとしています。これらのFTA網をどのように使うかをアドバイスやプランニングをする専門家が今後必要になってくるでしょう。それを担うのは、通関業者であり、国家資格者である通関士であると思います。

 

さて、累積の話の続きをいたしましょう。

今回は、「生産行為の累積」です。

この「累積」という制度は、1か国では、原産地基準を満たしていないという場合でも域内の2か国以上の国の材料の累積や付加価値などの累積によって原産地基準を満たすことができるというルールでした。

 

では「生産行為の累積」の例を見てみましょう。

日EU協定では、例えば、ネクタイの場合、2工程ルールで(第一工程)「糸にする(紡ぐ)」→(第2工程)「生地にする(織る・編む)」→(第3工程)「製品(断裁・縫製)」の過程のうち2工程が行われていれば、原産品として認められます。

この場合、イタリアで生地にする。そして、その生地を使用して日本でネクタイをつくる。こうしてできたネクタイは、日本ーEU協定の域内で行われた生産行為を累積して、原産性が認められるのです。そして、このネクタイがEUに輸出された場合、日EU協定税率が適用されることになります。

 

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