愉氣を世界常識に  下 | 『自分と家族の健康は、自前で築く』整体カウンセラーのブログ

(つづき)

 
 
前回、
「愉氣とは、体熱で温めるイメージ」
と書きました。
 
家庭でする愉氣は、これで十分です。
浸透するイメージを持てば、さらに十二分です。
プロは、書籍にもある「愉氣は気合」を文字通り体現する必要がありますが、
家庭では、浸透する「体熱」で、十分効きます。
 
 
今回紹介することになった愉氣、行氣。
これらは、ハッキリ言って地味です。
とても地味。
ジーっとしているだけですからね。
 
しかし、私などもハマった世代ですがドラゴンボールみたいな、
「はあぁぁーっ!!」とやるのは、
邪氣か殺氣というものです。
あれは、人を活かす氣とは違います。
愉氣、行氣は、ジーっとしているけど、実に面白いものです。
している者には、感じられる微細ですが、大きな変化がいくつもあるので、飽きない。
特に、対人でする愉氣は、分かりやすく面白いです。
 
そこで、どんな感じの氣をおくれば良いのかと言えば、
書籍にもある様な、「障子越しの光」。
そんな淡く澄んで浸透する氣が、一番効きます。
そんなイメージを持って下さい。
 
愉氣や行氣は、地味で近道ではないですが、
ジワジワとしていて泥臭いですが、
一番着実に安全に効かせることができる最高の方法です。
本にもあります様に、
やる程に体が変わり、効き方が変わって来るものです。
ドンドン行って下さい。
 
愉氣も人間がすることなので、
するほどに上手になり、効かせることができる様にも、なれます。
 
愉氣も、数と慣れです。
 
 
 
 
次に、
2人でできる行氣をしましょう。
 
足裏行氣です。

 
 
とても簡単です。
写真の様に、2人で仰向けになって、
足裏を合わせているだけです。
 
ただこれだけ。
「体熱で」というイメージすら、不要です。
 
単純に、足裏を合わせて、ポカンとしていれば良いです。
でも、スマホをやりながらは、しない方が良いですが。
ポカンとしていれば、効きます。
 
足などに力を入れて、足裏を合わせようとしないで下さい。
足裏がピタッと合ってくる、体が極まってしまうような位置があります。
「ここか?あっちか?そっちか?」と、探してみて下さい。
相手に合わせているようで、自分に合わせているような、不思議な感覚になります。
2人にとっての程良い足幅があるので、
体の感覚と相談しながら決めて下さい。
お互いが、とても楽になる位置が、必ずあります。
 
 
 
足。
足首から下は、腎臓です。
 
腎臓というのは、体の中では、上下水道屋さんです。
汗という体の水ものは、この上下水道屋さん・腎臓が司るものです。
 
今の時期、汗をかく量が、変わって来ています。
すると、散々夏場で働いていた腎臓が、疲れを出して来るのです。
 
「足が火照る
「足裏が熱い、焼ける」
「足がダルい」
と言う人もいます。
 
これなどは体の中の水物が、うまく働かないからなのです。
体の中の上下水道に、詰まりが起こっている状態なのです。
だからこそ、水道屋さんに活を入れて、
上下水道・体の中の水の往来を正常にしてもらうのです。
 
足を通じて腎臓に活を入れる方法が、この足裏行氣なのです。
腎臓に活が入ると、腰が引き締まってくるので、
この後の家事などが、とてもやりやすくなります。
ぜひ実感してみて下さい。
 
 
 
足裏行氣は他に、
「耳に違和感が出た」
「喉がおかしい」
という人にも良いですね。
タバコの吸い過ぎや、カラオケの歌い過ぎの喉にも効きます。
他に、糖尿病や痛風の人、甲状腺の人にも、とても良いです。
 
病院で、看護婦さん相手にやってもらいたいですね。
看護婦さんは立ち仕事なので、立ち仕事は腎臓に来て浮腫んだりしますし、
彼女達も喜んでくれると思います。
お互いを元気にさせ合う場所に、病院を変えたいですね♪
 
手持ち無沙汰なるようでしたら、
この足裏合わせの行氣中に、各自で自分の肝心行氣をしても良いです。
自由にして下さい。
 
 
 
行氣は、他にもあります。
 
相互脊椎行氣、またの名を、背中合わせの行氣。
これもまた良い方法です。
 
この方法は、背中を2.30センチほど離して、背中を向き合わすように座り合い
自分の背骨・脊柱を意識して、呼吸しているだけ。
こういった方法もあります。
ですが、これは少し難しいので、もっと単純にいきましょう。

正座でも、あぐらでも良いので、背中合わせに座ってください。
意識を相手の背中に持って行き、単純に呼吸をしているだけです。

 
自分の背中越しに、相手の背中を感じてください。
相手の体温を感じてください。
相手の背中が固いのか、柔らかいのか、暖かいのか、ひんやりするのか。
気が通りやすいのか、通りにくいのか。
 
何でもいいので、相手と背中をくっつけお互いの背中を意識して、
単純に自分の呼吸をしているだけです。
背中をくっつけて、呼吸をしているだけ。

医学的にも科学的にも、何も起こるはずがない状態です。
しかしやってみれば分かりますが、これをすると、
何となく2人がなじみ合う、体が心が楽になるのです。
 
感応し合う状態です。
高度なお茶の席を、即座に実現させる方法と言っても良いです。
 
 

人間同士同じ屋根の下に暮らしていれば、夫婦であろうが、親子であろうが、
違うリズムの生き物同士だし、季節の疲れなどがあれば、
反りが合わなくなることがあります。
あえて合わせる必要は無いのですが、
反りが合わなくても、お互いを大事に思いやったり、信頼し合ったりする心は、なくさない方が良いです。

しかし、この信頼や育み合う心とは、頭で作るものでは無いのです。
呼吸で、感覚でこそ、作られるものなのです。
一番簡単なのは、この背中合わせの行氣です。
少なくとも私はこう思います。
 
 
 
家族3人でしたいならば、3人で。
4人でしたいならば、4人ですると、とても良い状態になります。
 
人間の気の傾向から言って、
いきなり腹同士を向き合せると、気が馴染みにくい傾向があります。
ところが、背中合わせにすると、急に馴染んでくるのです。

言葉には出してないのに
「あなた、とても頑張っているのね。いつもありがとう」
と言ってるような感じにもなるし、言われてるような感じにもなるのです。
そんな言葉にもならない言葉こそが、心を結びつけます。
 
 
 
 
氣。
 
氣と言うと、現代の人達はすぐに馬鹿にします。
しかし氣が分からなければ、
生命の事、健康の事は感じることが活かすことが難しくなるのです。
同じ屋根の下に暮らしている人間同士といっても、
感じ合う機会がなければ、バラバラになってしまうのです。
住んでいる場所がバラバラになる事は、一人一人の人間としては有効ですが、
心までバラバラになってしまう事は、悲しいし無用なことと言えます。
 
「息1つになる」
こういった言葉が、野口の本には何度も出てきます。
これを感覚できる行法の1つが、この相互脊椎行氣法です。

息1つになると、
初めて1 +1 = 2以上のものになるのです。
1+1が、3にも、4にも、5以上にもなったりするのです。
これが氣の世界です。
この中にこそ、お互いの健康もあります。

もちろん、
氣の世界だけにはまってしまうと、
現実世界がおろそかになってしまい、面白くなくなってしまいます。
こうした健康法を標榜する団体が多いのも、残念なことです。
しかし、氣の世界のことを一切無視すれば、
現実の世界が、やはり無味乾燥で、殺伐したものになってしまいます。
程良い塩梅と言うものが、私たちには必要なのです。
 
 
行氣のことが、感じられたり、理解できるようになると、
健康とは、どういったものであるか、
言葉ではなく、体の感覚として分かるようになってきます。
ここから、人間の健康はスタートします。


夏の疲れを取るついでに、
人間の健康そして、人間観に磨きをがかかるキッカケになれば幸いです。
 
 
 
(愉氣を世界常識に 完)
(感謝)
 

 

    
   
セルフ整体道場・新宿天心會   吉田直樹 拝
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