先日のことですが施術室である方に「どうですか?」と様子を伺うと、

「何もいいことがありません。早く改名していい人生を送りたいと思います」と暗い表情で言われます。

「どうして改名されるんですか?」と聞くと

「私の人生今まで本当に何一ついいことがなかったんです。口に出しては言えないほど辛いことばかりでした」と言ってポロポロと涙ぐみ始めたのです。

「改名もいいと思いますが、改名したことによる影響と自分の意思と、どちらが自分の人生に影響力が強いと思いますか?」と尋ねると

「そりゃ、自分の意志です」と言われます。

右に行こうと思うから右に行けるし、お腹が空いて食事をしようと思うから食べる訳で、名前を変えたら右に行こうと思っていたのに勝手に体が左に行ってしまいましたということはありません。

「ではもし○○さんが、今までの人生の中で、一切の苦しみや辛いことがなく、楽しいことしかない人生であれば、今のように人間性に深みや厚みが出来ていたと思いますか? 一度も苦しみを知らない人に、人生相談をしてみたいと思いますか?」と尋ねると

「いいえ、そんなことはありません・・・。
ということは、自分にとってすべて意味があって必要な体験だったということなんですね・・・」



過去多くの偉人たちが共通して言うことは「あの時の苦しい体験があったから、それを乗り越えたからこそ今の自分がある」と言います。

反対に宝くじが当たったり莫大な資産が転がり込んだことによって人生が狂ってしまった方の話も耳にすることがあります。その時「最悪」と思ったことが後々役に立ったり、その時「最高!」 と思ったことが、その後災いとなる。
人生とは本当にドラマに満ちています。


「すべての出来事にいい悪いはなく、それに意味づけするのは自分自身なんです。
過去に起きた出来事は変えることはできなくても、それに対する意味づけは変えることはできます。過去への意味づけが変われば、今の自分が解放されます。そうすると自ずと未来が変わるのです。」

ポジティブといえどネガティブといえど片側だけでは存在でききません。ポジティブと認識した瞬間に自分の中で反対側のネガティブを創り出しています。反対にネガティブと思っても対比するポジティブが自分の中に存在するのです。ポジティブもネガティブも切っても切り離すことのできないコインの裏表のようなものです。どちらか一方を望むのではなく起きてくる現象を抵抗することなくそのまま受け入れることができた時、また起こる現象も自然に変わってくるものです。


「改名もいいのですが、すべては「動機」が大切です。

たしかに数字にも名前にも星にも、すべてはエネルギーなのでそういったものの影響を受けるでしょう。
しかし自分の人生は苦しみばかりだったので、そこから逃れたいがために名前を変えるという「怖れ」をベースとした行動では、生涯怖れから逃げ続けなければなりません。

同じ改名するにしても、もっと楽しくよりよい人生を送ろうという楽しみやワクワク感「愛」をベースにした動機で行動すると、改名もより生きてきて楽しい人生が待っているのではないでしょうか。」


そのような会話をしていますと何かが吹っ切れたようにとても明るい笑顔になられました(^^)


数字や天体を認識するのは誰なのか?

他ならぬ自分という存在です。

数字や天体があって人間がある訳ではありません。

数字や天体に支配される人生を選択するのか

数字や天体を活用した人生を選択するのか

それは自分次第ではないでしょうか・・・