令和2年度税制改正に関する議論が本格化してきた。自民・公明両党は先週それぞれに税制調査会総会を開催し、現在分野別の要望に対する精査を進めている。

 

自民党は成長重視の税制改革を目指すとし、企業のM&Aへの減免措置や463兆円にのぼる内部留保に対する投資環境整備などを目玉に、個人の貯蓄を投資に回すNISAの恒久化や中小企業の第三者への事業承継税制、企業版ふるさと納税制度の拡充等の税制にも力を入れる。デジタル経済への対応も大きな課題となっており、5G投資促進税制の創設も注目だ。

公明党は地方や中小企業への支援を訴え、未婚のひとり親に対する所得税軽減措置や所得税の軽減措置などに力点を置く。

 

自民党税制調査会は昨日小委員会を開催し各部会等から要望事項を聴取、重点要望の取りまとめを行った。それらの要望を整理した電話帳(税制改正要望一覧)をもとにマルバツ審査を行い、自民党案が決定される。その後、同様の手続きを進めた公明と協議を行い、12月前半に「来年度税制改正大綱」が決定の予定だ。

 

自民党税調が圧倒的な力を有していた税制の議論も昨今は政府主導で党にかつての勢いはない。しかし、税の使い道を定める重要な議論である。与党の動きからは目が離せない。