海賊版サイト対策を目的とした著作権法改正案の議論が混迷してる。

 

自民党は本日、今国会への提出を見送る方針を固め、文化庁に再検討を指示したという。部会で一旦は了承されたが総務会の理解を得られず最終的に先送りの判断がなされたようだ。違法な著作物のダウンロードを幅広く刑事罰の対象としたことが反発を呼んでいる。


改正案は、ダウンロード違法化の対象範囲を私的使用目的を含めて大幅に拡大し、従来の音楽と映像以外に漫画、アニメ、写真、論文などの違法コンテンツのダウンロードも著作権等の侵害行為とみなし、私的鑑賞が目的であっても刑事罰の対象とするという内容が柱になっている。文化庁は、違法性の認識や継続的・反復的な行為、有償の正規版の存在等を刑事責任の構成要件に掲げ不安払拭に努めるが、コピペ等の日常的な行為も違法となる恐れがあり、規制を求めてきた業界からも懸念の声が出ていた。

 

海賊版対策では、政府の検討会議も中間とりまとめを棚上げとしており、意見の対立は深刻である。被害も深刻さを増してはいるが、慎重に検討を進めるほうが良いのではないかと思う。