その人は都会のビルに挟まれたマンションの一室に居た。
世界をまたにかけるデザイナーだったその人は…脳溢血で3ヶ月前に倒れたとのこと。
右半身の自由がきかないそのひとは、急性期でリハビリが必要というのに酒に呑まれている状態だった。
働くことができないその人が言った…「部屋に住める期限が迫ってる」と。
私は公式な手続きなど付き添いながら手伝い、体の自由がきかないその人の為に日当たりのよい
南向きの1階の部屋を歩いて観て探した…『希望』を持ってもらうのが天命だから。
リハビリも再開しその人の瞳に輝きと力が湧くのが観えたとき
その人は言った「やっと終りましたね」と。
私はその人に告げた『今が人生の岐路ではじまり』であることを。
『行動力が未来を変える 生きているかぎり終わりはない』
それが真実