12月13日(土)に、講師に健生黒石診療所の所長である坂戸慶一郎先生をむかえ、生協さくら病院で初めてとなる臨床倫理の学習会が開催されました。医師・看護師・医療事務・介護福祉士など様々な職種の方の他に、医療生協組合員の方も参加して下さいました。「日常診療で出会う臨床倫理のキホン」と題しまして、臨床倫理とカンファレンス、終末期医療をどうするか、DNRについて、以上の3点を中心に、坂戸先生のお話だけでなく参加者同士で話し合いをするなど、参加者全員で臨床倫理を考える場となりました。
 


学習会の中では、日々の仕事やカンファレンスで困っていることとして「食事が徐々にとれず家にも帰れない認知症の人をどう見ていけばよいか」という質問があり、参加者全員で話し合いました。
DN(A)Rの捉え方の違いが医師と看護師であるとお話していました。DN(A)Rは、「心肺蘇生術を試みない」という指示であって、治療やケアを差し控えるという意味ではないのですが、看護師の中には治療やケアも差し控えるという意味でとらえている方が多いとのことでした。




終末期医療については、厚生労働省の「終末期医療の意思決定プロセスに関するガイドライン」を読み合わせしたうえで、本人の意思を基本とすることを再認識しました。また、本人の意思が確認できない場合には家族に本人の意思が確認できるものがないか、もしくは本人の意思を知っている方に確認することを参加者全員で確認しました。興味深い話題として、認知症の人への人工栄養は、生命予後、櫛盾、栄養状態、肺炎について改善するという根拠はなく、胃麿増設術を行った人は生命予後が良くない(1年生存率が10%)とのことでした。終末期の治療について医師と家族が面談するデモンストレーションビデオが放映され、「医師が一方的に話していた気がする」「よく話してくれていると思う」「面談が終わった後のフォローが必要だと感じた」「2つの面談が放映されたが、片方は間違っているんじゃないかと思う」など、職員だけでなく組合員の方からも意見が出ました。最後に、DN(A)R指示で迷った場合は救命措置を行うこと、DN(A)R指示が出ると、されるべき治療がされずその人の予後が悪くなるというデータがあることから、DN(A)R指示の人への医療の質を落とさないこと、DN(A)Rガイドラインに年齢を入れるのは慎重に検討した方がいいことなどを話し合いました。
DN(A)Rについて日頃思っていること、普段の業務で感じる疑問や不安など、まだまだ話しが盛り上がったままに終わった学習会となりました。





1病棟 主任 成田繁人