今回は、やはり青年海外協力隊としてホンジュラスとエルサルバドルの国境近くに位置する市連合会で活動をしている、比嘉ルースさんに活動の中で感じたことを紹介してもらいます。ルースさんも地域の人々と一緒に、花の栽培や蜂蜜を使ったアイデア商品の開発など、色々な工夫をしながら、毎日頑張っています。


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日系3世(ペルー生まれ日本育ち)である私は、現在ホンジュラスとエル・サルバドルの国境近くに位置するグイサヨテ市連合会の農業ビジネス部に、村落開発普及員として配属されています。


今年になってスペイン系NGOとグイサヨテ市連合会が連携して農業関連のプロジェクトを開始したことから、私の活動も広がってきました。今まで一人では行けなかった地域を訪問し、女性や子どもが置かれている環境を垣間見ることができたりしています。


地域の住民を対象として、NGOと一緒に実施した講習会は(裁縫、栄養改善、石鹸やハンドクリーム作りなど)、ホンジュラスで活動する他の職種の隊員の協力も得ながら行いました。中にはこれまで一度も講習会に参加したことのない人が大半という女性グループもありました。村が不便なところに位置するため、外部から人がやってくること自体が珍しかったようで、大変喜んでくれました。


一方で、ある程度援助が入っていることにより、援助慣れしている住民もいるように感じます。支援する側が何から何まで面倒をみてくれるものだと思い、モノを与えてもらわなければプロジェクトは開始できないなどと不満ばかり言う人もいたり、自助努力で何かをしようとしない人もいたりするため、スムーズに計画通りにプロジェクトを実施することは容易ではない時もあるように思います。


先日NGO関係者から、以下の話を聞かせてもらいました。

“A村で女性を対象に洋裁の講習会を企画した。大きな問題もなく着々と準備が行われ、村の女性たちは講習会への参加意思を示していた。それにもかかわらず、当日の参加者は予定の半数の参加であった。その後、NGO関係者と市長が女性たちに欠席の理由を問い質したところ、女性グループの一人が、「全員参加すると約束したのだから、次からちゃんと参加します」と言った。”


これは援助慣れしてしまい受け身な地域住民に対して、目的は曖昧なままでもプロジェクトを兎に角進めようとするNGOなどの開発援助機関の抱える事例だと感じました。女性たちにとってNGOとの約束が第一の目的になっており、自分たちのために講習会を受けようという意識は低いのではないかと思いました。逆に講習会を受けること自体が、住民の負担になっているのではないだろうか、と考えてしまいました。


そういう時、日本の農村部で展開された生活改善運動をホンジュラス人と共有したいと強く思います。何から何まで開発援助者がやってしまうのではなく、住民が今抱えている問題を一緒に見つけ出し、解決策を吟味した上で必要な支援を行政に働きかけるという形が望ましいのではないだろうかと。当時の日本の農村部は貧しかったけれど、今の開発途上国で開発援助をしている様な、様々なNGOや国際機関からの支援は殆ど無かった。ある意味この状況が、日本が貧困から抜け出す一つの要因だったのかもしれないと思います。


ホンジュラスが抱える社会問題は大きく、一人で何かするのも難しい反面、一人ひとりの意識や自主性によって変えられることもたくさんあるはずです。ホンジュラス人に日本の生活改善運動について話をしてみると「ホンジュラス人は日本人と違って怠け者だからダメだ」とか「政府の汚職がひどく国がまとまっていない」などの意見を耳にします。誰かに責任を押し付けてしまえば楽かもしれませんが、現状から抜け出す解決策は出てこないのではないでしょうか。


私自身も自分の活動を通じて開発について悩まされることも多々ありますが、自分の能力や資金的に出来ることから、一歩一歩確実にこなしていけたらと思っています。と、言うは易く行うは難しですが。自分も毎日の生活の中で改善すべき事がたくさんあるんだなあと、反省しなければいけないこともたくさんあるなぁと思いつつ。


比嘉 ルース



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