私は、いつからか

ずっとこう思って生きていた。



記憶を辿ると、

「私がいるせいで
母親が不幸せになった」

という思い込みがでてきた。




父親がどれくらいひどい人か

という事を

毎日愚痴っていた母。


だから、
「離婚した方がいいんじゃない?」


と何度かすすめた記憶がある。



そして母は言う。


「あんた達がいるから
離婚出来るわけがないでしょ。」


そう、
私たち(兄弟)がいなければ
母はひどい人と離れられるのに

私たちのせいで
それが出来ないんだ。


私は母を不幸にする存在なんだ。







時には、

母から
「こんな子に育ててしまった私が悪かった。
一緒に死のう。」

と包丁を向けられたことや、


「あんたなんかうまなければ良かった。。」


と泣かれた事なども


より一層、

私は母を不幸にする存在だという事が
何の疑う余地もないことだと
思っていく。




そして
その前提で私はずっと生きていく事になる。