ぷるるん!はふっ!ほぃしいぃ♪ こんな女に誰がした!
夕食はだご汁と焼きうどんでも作ろうかな
と思いながら冷蔵庫内を物色していると
庭先で車を手入れしていた亭主が
大声を上げながら家に入ってきました
キッチンに入ってくる勢いだったので
「この部屋を覗いてはなりませぬ」
鶴の恩返しの娘さんのように制止ました
「少しでいい、少しでいいから、開けて見せておくれ」
こんな言葉を期待したのに
亭主はズカズカとキッチンに入ってきました
「あれ。お前さんが手にしている箱は大きな玉手箱だね?」
おとぎ話モードへ変換している私を他所に
「これをみてみろ!」
と現実に引き戻す亭主であった
「何よぉ付き合いの悪い男だねぇ」
と口をとがらせながら箱の送り主をみると
「白いおじさん」!!
本名の記入ではなく本当に「白いおじさん」
亭主は緊張のおもむきでしたが
私は大爆笑してしまいました
中身はといいますと・・・
北海道サロマ湖のばろう産の殻付きカキ
漢字で書くと「牡蠣」
カジュアルに仮名ですと「カキ」
カキが50個くらいは入っている!!!
いままでカキは食べたことはありますが
殻つきのカキは初めてなThe・庶民な髭の貴婦人一家
説明書がなければお手上げでしたわ
だご汁と焼きうどんは何処へやら
蒸してみようかカキフライにしようか
悩みながらも豪快に大きな鍋で煮ることにしました
庶民一家はテーブルを使うことも忘れたように
ガスレンジの前に勢揃いをして立っていた
皆が小皿を片手にカキを見守る
前回余ったビールを飲みながら
亭主もウキウキしながら見守る
(立食パーティかっ!笑)
5分でカキの殻が開いた
今よ!
野生の勘で小皿に振り分ける
あぁ~素晴らしいミディアム・レア(あっふ~ん)
殻の中にね
「ぷるるん」としたカキが踊っているのよぉ
はふっ!はふっ!ほぃしいぃ~~(感動)
あつっ、ほふっ、はひぃ、ほふっ、
ほいしぃよぉ~(歓喜)
ほぃしいぃよぉ~(恍惚)
ほぃしぃよぉ~(むせび泣き)
この雄叫びを繰り返しながら
庶民一家は50個近くを食しました
おじさまめ!
人生で初めて「美味しい」を「ほいしぃ~」と言っちゃったじゃない
こんな一家に誰がした!