
現在公開中の映画『パワー・トゥ・ザ・ピープル』を観てきました。1972年8月30日、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで開かれた、障がい児施設のために行われたチャリティ・コンサート,「ONE TO ONE CONCERT」を記録したライブ映画です。
この「ONE TO ONE CONCERT」はかつて、音源のほうは『LIVE IN NEW YORK CITY』と言う名のアルバムで商品化されたので (1986年) 、当時かなり聴き込んだことを思い出します。映像のほうもVHSで観た記憶があります。
今回は オノ・ヨーコ出演の部分はカットされずに、上映されました。ヨーコのパフォーマンスについては好き嫌いあるとは思いますがバックの演奏(エレファンツ・メモリー & ジム・ケルトナー)がしっかりしていたこともあり、これはこれでヨーコの音楽として聴くことが出来ました(昔は受け入れ不可でした)。映画館での上映は5月までと言うことを知り、急遽行くことにしたのです。立川のシネマシティーという音響の良さで知られる映画館でも上映されていたのでそちらで観る(聴く)ことが出来ました。結果としては大正解。映画館で観れて良かったです。
音のほうはもちろん素晴らしく、映像のほうも最新技術によって修復され驚きの解像度となっています。マルチ・スクリーンも多用されていて作品として飽きない作りになっています。大きなスクリーンによってライブにのめり込むことが出来ました。こういった映画では一番大切なことですかね。
ビートルズ解散後、ジョンがイギリスからニューヨークに移住したのが、このライヴの一年前の1971年9月。ジョンのインタビュー記事で「自分はニューヨークに生まれるべきであった。グリニッチ・ヴィレッジが僕の居場所だ」と言っているのを読んだことがありますが、このライヴでの弾けぶりを見るとそれがよくわかります。ライヴ冒頭の曲が「自由の女神が招いてくれた。最高の街だぜニューヨーク・シティ」と歌う曲「NEW York City」ですからね。
"ポール・マッカートニーは職人でジョン・レノンはロックン・ローラー"、という言葉を昔はよく耳にしました。 このライヴでは確かにジョン・レノンのロックン・ローラーぶりが発揮されています。ひとことで言えばカッコいいんですよね。「Instant Karma」「Cold Turkey」に、"昔に戻って" と言ってから歌い始めたビートルズ時代の曲「Come Together」。どの曲も最高です。今回の映画化では、時代がそうさせたのか「Women Is The Nigger Of The World」がカットされていたのが少し残念です。
「Imagine」。ビートルズの「Yesterday」と同じで今さらじっくりと聴くことはないのですが、今回は久しぶりに向き合って聴くこととなりました。これはちょっと感動しました。ジョン・レノンの顔がアップで映し出され、頬に汗が伝わっているのを見た時、ジョンは確かにあの時代に生きてあの名曲を作り、そして今またここに蘇って歌っているんだと。ジョン・レノンを体感しているような感覚です。
ラストは、ジョンが "日本からだ" と言って人民革命と書かれたヘルメットを皆が被り、「Give Peace A Chance」を観客と共に大合唱。ステージに上がったスティーヴィー・ワンダーも一緒に歌い、大団円となりました。
