背骨コンディショニング スペシャリスト/作業療法士の鈴木諒です。
※音声で理解したい方はこちら
今回は運動で身体の不調を改善するうえで、ぜひともおさえておきたい公式についてお伝えします。
まず結論!
その公式とは
【得られる結果(ゴール)=投資した時間✕行動レベル】
です。
これは私が好きな作家の星渉さんが
『神時間力』(出版:飛鳥新社)
という書籍の中で紹介している人生の公式です。
とても素晴らしい書籍ですので、ぜひ購入して読んでみてくださいね。
この公式を「腰痛を改善したい」という結果を得るために使うと
【腰痛を改善したい=運動にかける時間✕運動の中身】
という式ができます。
注)これは私の個人的な意見ですが、とても大事な考え方だと思います。
皆さんがお身体の不調を改善したい、例えば
・腰痛を改善したい
・肩こりをなくしたい
・膝の痛みを取りたい
など、いろいろあると思うんですよね。
その時に「腰痛を改善したい」というのは、これが自分の得たい結果だよっていうこと。
そしてそれを達成するために必要なのは時間を投資すること、 あとは運動の方法や手段など運動の中身。
この掛け算で得たい結果を得られるか決まります。
具体的にお伝えすると、時間の投資とは
・どれぐらい今まで運動してきましたか?
・筋肉を鍛えるような筋トレをどれぐらいの期間続けてきましたか?
ということです。
運動が苦手な方に多いイメージがあるんですけど
・ちょっと頑張ったら良くなる
・1か月や2か月筋トレやったら筋肉つきそう
・それくらいやれば痛み取れそう
という考え。
皆さんはそんな考えを持っていませんか?
運動経験が少ない人ほどそのように考えやすいという印象がありますが、身体の痛みっていうのはそんなに簡単に解決するわけではありません。
背骨を支えるために必要な筋肉をちゃんとつけるためには年単位かかります。
もうちょっと正確に言うと、ゴールは無いので「この期間だけやれば良くなりますよ」ということではありません。
あくまで痛みを出さない、身体の不調を出さない健康な身体を保つために、筋トレを一生涯続けるというのが理想だと思います。
あなたは今、1日24時間の中でどれぐらいの時間を運動にかけていますか?
それともう一つの項目、運動の中身ですね。
例えば、腰痛を改善したい方っていうのはお尻の筋肉を鍛えるのが必須です。
でも「お尻の筋肉を鍛えるために何やりますか?」と聞かれた時に
・歩きます!
・スクワット100回、毎日やります!
ということを思い浮かべる方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
でも、それではお尻の筋肉をちゃんと鍛えることにはなりません。
細かく言うと、背骨の土台の仙骨。
仙骨がずれると坐骨神経が引っ張られて腰の痛みを出します。
その仙骨を支えるために必要なお尻の筋肉を、ただ歩くだけで、毎日100回もできる程度のスクワットをやるだけでは足りません。
筋トレは
10回繰り返すのがギリギリの負荷を連続で3セット行う、これを週2回やりましょう
というのが基本です。
「運動の中身」というものに関しては
・ただ動けばいい
・繰り返し何回でもできそうな運動を毎日行う
こういうものではしっかりと負荷がかかっていないので、結局筋肉がつかないんです。
筋肉がつかない運動をどれだけ時間かけて行ったとしても
運動にかける時間✕運動の中身
つまり掛け算なので、筋肉を鍛えるという意味合いで見ると
・ただ歩くだけ
・スクワット100回毎日
という運動の中身では、背骨を支えるために必要な筋トレとしては「ゼロ」になってしまう。
式の一方がゼロなので、ゼロに何時間かけようが答えはゼロになっちゃうんですね。
ここは結構大事なポイントだと思います。
ここからは算数です。
もう一度、先ほどの公式を使います。
【腰痛を改善したい=運動にかける時間✕運動の中身】
例えば腰痛を改善するのに10という数字が必要だとします。
運動にかけた時間が10時間だったら、運動の中身は1です。
でもこれが運動の中身が2になれば、運動にかける時間は5になります。
つまり運動の内容がより良いもの、より精度が高いものになればかける時間が少なくて済むんです。
「運動の中身」についてより精度を上げるためには
・自分でとことん勉強する
・プロにパーソナルトレーニングを受けてサポートしてもらう
方法はどちらでもいいと思います。
時間をただかければいいというわけではなく、運動の中身を精度高いものにしていくとより掛け算の値が大きくなります。
すると、自分の得たい結果(今回の話だと腰痛を改善したい)を得るのが本当に近道になりますということですね。
この考え方は結構大事なんじゃないかなと思います。
やっぱり時間は有限なものですし、逆にちゃんと中身があるものをやらないと筋肉って弱くなっていくんですよね。
ですので、運動の中身は質の高いものにしておかないと筋力が上がるスピードよりも落ちるスピードのほうが早くなっちゃうんです。
特に運動経験がない方は、そういう傾向が本当に強いと思います。
リハビリの仕事現場でも、そのような方をたくさん見てきました。
運動に時間をかけるというのは、もちろん優先的に時間を確保するということ。
そして運動の中身をなんとなくの自己流ではなく自分で勉強する、もしくはプロに教わるということを強くおすすめしたいなと思います。
この記事が、運動の中身を見直していただくきっかけになればとても嬉しいです。
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