背骨コンディショニング スペシャリスト/作業療法士の鈴木諒です。
今日は背骨コンディショニング協会北海道支部での学習会でした。
今回は私が担当し、「今さら聞けない股関節〜変形性股関節症・人工股関節~」をテーマに股関節に関する基礎的な内容についてプレゼンしました。
オンラインでの配信は初だったので少しバタつきましたが、他のインストラクターのご協力によりなんとか無事に開催できました。
・そもそも股関節とは?
・変形性股関節症について
・人工股関節について
・背骨コンディショニングの指導者として
このあたりを中心に、事前に準備したスライドを見てもらいながらお伝えしました。
股関節の不調で多い「変形性股関節症」
日本では400〜500万人もの人が不調を抱えているようです。
※股関節は大腿骨(太ももの骨)の骨頭と、寛骨(骨盤の一部)の臼蓋という受け皿から構成されています。
変形性股関節症では、変形や軟骨のすり減りが少ない初期の段階では薬やリハビリなど保存的な治療で経過をみることが多いですが、日常生活にも支障が出るほど状態が悪化すると手術という選択肢も出てきます。
私は普段リハビリの現場で股関節の不調に悩む方とたくさん接していますが、注射や手術だけで根本的に改善したという方はほとんどいません。
それは、その人の運動習慣が大きく関係します。
【運動習慣が無い=筋力が弱い】
これはなんとなく想像できますよね?
では筋力が弱いとどうなるのか。
日常生活を送るうえで身体にはいろいろな負荷がかかりますが、普段から筋力を鍛えていなければ日常かかる負荷に耐えられず背骨や関節が歪みます。
背骨が歪むと神経が引っ張られて神経の伝導異常(神経の流れに異常)が起きます。
歪みが自分自身の許容範囲を超えると痛みやしびれとして感知し、さまざまな不調につながります。
股関節の不調改善に一番大切なのは
大殿筋(お尻の筋肉)を鍛えること!
これに尽きます。
大殿筋は背骨の土台である仙骨から大腿骨(太ももの骨)までついており、股関節を正しい位置で支えてくれます。
この大殿筋が弱くなると仙骨や股関節を支えることができずに少しずつ歪んでしまいます。
股関節が歪むと大腿骨頭と寛骨の臼蓋の一部分の当たりが強くなって炎症を起こしたり変形が進んでしまいます。
状態が悪化すると手術を必要とすることもあります。
もちろん病院で股関節の状態をしっかりと確認してもらうことは大事です。
でも、手術を必要とするほど悪化する前にできることはあります。
例えば
・硬くなった股関節を体操でゆるめる
・矯正で正しい位置に整える
・歪まないよう筋トレする
・そもそも股関節に負担がかかりすぎないよう体重をコントロールする
こんな感じです。
上の3つは背骨コンディショニングの3要素である「ゆるめる・矯正する・筋力向上」です。
それに加えて大事なのが4つ目。
股関節の不調を抱えている方は、体重過多で股関節に大きな負担をかけている場合も多いです。
最終的に痛みなどを改善できなかった人の理由として、肥満を解消できなかったことが挙げられるようです。
肥満は、日々の生活での運動と食事をコントロールすることで十分予防できます。
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このような話を、実際の事例も交えて参加者の皆さまにお伝えしました。
股関節の不調で悩んでいる人は本当に多いです。
今回参加されたインストラクターの皆さんの日々の活動にあたって何かの参考になれば嬉しいです。
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