いつもご覧頂きありがとうございます。

Seaweed Engineering Nori'sブログ、本日もよろしくお願い致します。




ね?寒そうでしょう?(笑)


昨晩、東京に転勤になったY氏より、コンビニに全裸の人が居ると連絡がありました。

東京すげえな、というのに加えて、北海道だったら凍死しているという的確なアドバイスありがとうございます。


そういう輩にはパーツクリーナー吹いて下さい。

その昔、カンチョーからの流れでズボン越し、肛門にパーツクリーナーを吹き掛ける(不意打ち)が流行った事があります。


超痛いんですよ。

やってみて下さい。





さあ本日も真面目に行きます。

めっちゃ悩んでいる方が多い、リンカートのフロートレベルであります。


まず脱脂。

漏れたガソリンでネバネバのフロートボウルはキレイキレイにしましょう。

国産だとフロートチャンバーと呼ぶのでしょうか?

呼び方はどーでもいいんですが、漏れたり溶けたりしないようにアルミのテープなんかがお勧めです。




そしたらこんな感じでセット。





お医者さんごっこで使った点滴のやつで構いません。

これちゃんとガソリン入れてください。


洗面所で水入れてる方も居られるようですが…


厳密に言うとガソリンと水の比重は異なりまして、10リットルのガソリンは約7.5kgです。

そんでそもそも水を使うメリットが無いので必ずガソリンでやりましょう。




で、ペットコック、オーーーン‼️


急に全開にするとバシャバシャ出るので、ここは慎重に。


ガソリンの流れが止まったらコックは全開、しばらく様子を見て、ガソリンが流れ出したりしたらそれがオーバーフローです。

栓にゴミが詰まる、そもそも当たりが出ていない、そんな原因を取り除きます。



ガソリンにフロートが浮き、その浮力で栓をします。

便所のタンクと全く同じ仕組みです。


ガソリンを使って減ったそばからフロートのレベルは下がり、栓が開いてガソリンを補充。

溜まると浮いて栓をする。


つまりは今このフロートレベルが常に一定、こっからガソリンを使ってエンジンが回るわけです。


このフロートレベルを「油面」と言ったりしますが、ジェッティングが同一の場合においても、油面が高ければ濃く、低ければ薄くなります。


油面は、デフォルトの濃さ。

微調整を行うのがスロージェットニードルとハイスピードニードルです。




昔はコルクとか真鍮の浮き輪だったフロートも、最新の材料で浮力、耐久性共に飛躍的向上を致しました。


そんな商品を購入すると添付される指示書です。

なんかよく分かんないけど1/4インチにしろ、と。


フロートボウルの面からフロートのトップまでを、6.35mmに合わせなさいという感じっスね。




コレ、ぴったり6.35mmです。


よしオッケー❗️組もう‼️


否ッ‼️





これもう経験上という事しか言えなくて申し訳ないのですが、1/4インチは油面高いです。

高いとカブったりオーバーフローしたり、ろくな事無いです。


油面を調整するには、ここを曲げます。

超アナログ(笑)


こういう所が旧車の面倒なとこだと思うんですよね…

触った人の性格出ますし、慣れてないとすげえ時間掛かります。

グニグニやり過ぎて折っちゃったりとか。





油面下げてもフロートは水平でなければダメなので、結果的にこのようなカタチになります。

先っぽ尖ってるやつが栓です。





あとはココ。
たまーにネジ切ってあるスリーブが短いのがありまして、無理に締めるとパキッとフロート割れます。

でも緩いと動いちゃいますし、緩んで外れればガソリンはダダ漏れです。
なかなか細かい所なのですが、よーく確認。



若干低めに合わせておいて、あとはフロートにチカラが掛からない安全な所を持って曲げて、微調整&ガソリン入れてチェック、またバラして油面調整して組んでガソリン入れてチェック…

慣れてくるとほぼ1発で決まります。




で、こんな感じになりました。
これ最高。

このくらいがちょうど良いです。




測ってみます。




指示書の1/4インチよりも2mmほど低いという事になりました。


ハーレーもインディアンもコレでオッケーっす。

スロージェットニードルは1回転半から2回転開けぐらいから調整します。


ハイスピードのフィックスジェットが無い74B以外のリンカートはハイスピードも2回転弱開けておき、まずはエンジン始動、停車状態ニュートラルでスロットルを煽り、引っ掛からなくなる所で固定。

続いてスロージェットニードルを調整し、アイドリングが1番高く安定する所で固定。


そっからは試乗しプラグの焼けを確認しながら微調整です。

74Bのハイスピードは1回転くらい開いてればオッケーっす。

こちらも最終的には試乗して調整します。



点火タイミングやタペット調整、もちろん圧縮しかり、全てオッケーの後に、キャブはもう最後にやる所です。

この油面で濃過ぎたり薄過ぎたりというのは、他に何か問題があると思って頂いて構いません。



※キャブ調整は的確にやらないとエンジンにダメージを与える部分です。

特に「薄い」というのは焼き付いたりするトラブルに直結しますので、自分でやってみようという方はくれぐれも確認作業を怠らないようよろしくお願い致します。



という感じで今回の内容はあくまでもSeaweed Engineering式です。

他店では独自の見解に基づいた調整値があるかも知れませんし、このブログを通っているショップのメカニックに見せても「そりゃ間違ってるよ」なんて言われたりする事もあるかも知れません。

でも別にこんなん秘密でも何でもないです。


ただ、何個も何個も調整して何台も何台も試乗して、納車して、お客様とのディスカッションを重ねた結果をお伝えしているのみです。


僕らメカニックの仕事はこの先にあります。

自分で出来る方はガンガンやっちゃいましょう!




という感じで明日、明後日と定休日になります。

よろしくお願い致します。






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