今日7月1日は、武道館へ行かなかった(行けなった!)良い子がテレビに釘付けになった記念すべき日です(って1966年の話ですけど・・・)。地方の公立高校生だった私は、ことごとく抽選に外れ、公演は行けなかったですが、上京した強者(隣のクラスで1年先輩)も居たとかで、学校内では(公演に行く)不良は退学だ!と囁かれておりました。不良にならずに良かった。当地は1日放送ではなかったですが、カメラとテープレコーダーを設置し臨みました。以下テレビ画面は筆者の撮影です(恥)。

   

四人の登場♪               メンバー名も出ました!

 

7/1放送分はビートルズ側が持ち去ったとかで、後年再放送されたりVTRで発売されたのはブライアン・エプスタインにより”NG”が出されその場で消去された6/30収録物。ビートルズ日本史の第一人者大村亨氏の著書『ビートルズと日本 ブラウン管の記録』(2017年刊)によると、パラ撮りというバックアップ用の同時録画素材が保管されていたので奇跡の再放送・商品化がかなったとある。

同じくビートルズの研究家宮永正隆氏の『ビートルズ来日学』(雑誌レコード・コレクターズ誌連載で2016年単行本化された)での当時日本テレビ勤務で日本公演中継スタッフを務められた伊藤滋夫氏へのインタビューにも色々と裏話が綴られている。

   

番組中の広告テロップ          終盤、ペーパー・バック・ライター♪

 

双方の書籍には、7/1以降の放送に関して、地方の局にコピーが残っているのではないか?との疑問が挙げられている。1日のテープはビートルズ側が持ち帰ったとの記述を鵜呑みにすると、デジタル配信なぞ無い時代1日以降の放映にはどんな手段が取られたのか?という疑問が残る。30日分のパラ撮りがあるなら、1日分にも事故回避のためにバックアップがあったに違いない。それを元に2日以降の放映局にコピーを作成し配布したと考えるとスッキリする。

そして93年にその元版をVTRで再発売しようと告知したところクレームが付き(?)、リリースが延期され、結局『30日公演分となります』とのお詫び付きでNG版の発売になったのも元版の現存を匂わせ納得がいく。

  

いわくつきのVPVR-60676 パッケージ表  パッケージ裏 衣装は7/1の物だ!!!!

 

『来日学』では、地方局へはキネコかヴィデオ・テープの提供の可能性について、伊藤氏は『キネコの可能性が高いと思います』と述べ、宮永氏は地方局のアーカイブに複製が眠っていないかの調査が望まれると書いている。

 

地方局の社史をあたってみたところ、某局の社史には、キネコ素材での放映は画像・音質ともに最悪で、この局では発売間もない昭和37年にVTR機器を導入し、39年にはより扱いやすくなった2台目の機材も導入、放送の充実を図った、とあるのでビートルズ日本公演時の複製は画像も生放送と遜色ないVTR素材が使われた可能性が大である。ただ、その高価なVTRの行く末は、可能性大の順に、1.キー局へ返却、2.上書き使用して活用、3.アーカイブ保管、だと思うので未だに発見できないのかもしれない。トホホ・・・。見つかれば世紀の大発見なんだけどなぁ~。

 

また、この機会に放映局リストをじっくり眺めていて気付いたのであるが、7/1放映分15局同時ネット後の放送は、「7/2に5局」、「3日1局4日4局計5局」、「5日5局」、となっている(その後8日、10日に各1局)。これは、もしかして高価なVTR、5本のコピーで使いまわししたのではないだろうか?(それがバラけての放送の理由?)と思えてきた。ヤマト便など無い当時、別建てトラック便で次の放送局へ届けたのだろうか?郵便の書留速達か?妄想は膨らむ一方である。

 

7/2追記:そういえば、当時は他県への荷物は鉄道便が主だった。荷札を付けて紐掛けをして駅へ持参したような・・・。宛先の駅で当地の運送業者が引き継いで届けていた。陸送は全国網羅は日本通運位か?これとて業務用の定期便のようなもので単発の荷物はというか個人のは扱ってもらえなかった、70年代になってやっと日通の引っ越し便を使ったことがあって便利になったと喜んだものだ。

66年当時、クラスメートに新聞社勤めの父親がいる子が居て、日曜日に記事の活字を組んだ版を電車で1時間ほどの支局に届けるバイトをしたことがあった。昔は全て人力!汗まみれで仕事してたなぁ~。

 

7/4追記:放送日、Wikiに系列が載っていたので当てはめると、7/1は日本テレビ系列(札幌テレビ放送のみフジ、日テレ)、7/2、7/5TBS系、7/3主催局のCBC中部日本放送はTBS系、7/4フジ系列(日テレ)3局、TBS系1局、遅れた8日テレビ西日本はフジ系、10日琉球放送はTBS系。日本テレビ系列は1日、TBS、フジ系列はそれ以降の図式。

系列が異なれば、融通しての回覧なんか・・・あり得ませんね(笑)。5本のVTR考察、単なる妄想でした。