池波正太郎『西郷隆盛』 | キムチの備忘録♪

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今年の大河ドラマの予習にと買っていた本をようやく読み終わりました本

 

近代日本の夜明け、明治維新に燦として輝きを放つ西郷隆盛。

「西郷は真の政治家でありながら、世に横行する政治家ではない。西郷は詩人の魂をもった理想家であり教育家でもあった。芸術家になっても、すばらしい業績をのこしていたろう。そしてさらに、西郷は軍人でもなかったのである」と著者が言い切った男の半世紀の足どりを克明に追った伝奇小説。

(文庫裏表紙より)

 

 

 

池波正太郎さんの著書を読んだのは『雲ながれゆく』に続いて2冊目でした。

池波さんの文章は大変読みやすくて良いですね。

 

この『西郷隆盛』は小説というよりも“西郷隆盛概論”といった感じでしょうか。

会話文やエピソードは最小限に、西郷が辿った生涯が分かりやすく書かれています。

また、この時代は様々な藩や人物の対立関係、同盟関係などが複雑に絡んでゆくため流れが整理されていて読みやすかったのが良かったです。

 

とはいえ西郷の人となりがよく分かるようなエピソードはあまり書かれていないため、物語性を求める方にはあまりお勧めしません。

 

この新装版は文字が大きく、ページ数もそれほど多くないのでサクッと西郷隆盛について勉強したいという方にお勧めです。