米国出身のルー・リードは、1965年結成のロックバンド The Velvet Underground のヴォーカル兼ギタリスト。デイヴィッド・ボウイ、Sex Pistols をはじめ、ジャンルを問わず後の多くのミュージシャンに影響を与えてきました。時代によって様々に音楽性を変化させつつも、その強烈な個性と詩世界、こだわりによって自身の音楽として成立させてしまうさまは、ロック界きっての偏屈王とも称される所以でした。
最近では2011年、ドイツの古い戯曲をもとに、名実ともに世界最強のメタルバンド Metallica と共作(というかほぼバックバンド扱い)したアルバム「Lulu」を発表。ルー・リード節炸裂な出来栄えにメタル界を悶絶させるなど、ますます健在だと思われていました。
しかし、今年5月になって肝臓移植手術を受けたことが伝えられ、一時は順調に回復して元気な姿を見せていたものの、去る10月27日、肝臓疾患によって死去したことがが報じられることとなりました。享年72歳。
話をZikに戻すと、仏ParrotのCEOアンリ・セイドゥ氏がルー・リードにZikを聴かせたところ、「クラシックにはいいが、ロックにはもの足りない」とコメント。ロック向けのサウンドチューニングを自ら行うことを決めたとのこと。過去に自身のアルバムを担当したサウンドエンジニアのブラドー・ミラーを呼び出し、Zik のサウンドデザイナー、トマス・ドロメールを交えてチューニングを施した結果、「Tuned by Lou Reed」なサウンドを作り上げました。
このサウンド設定は、iOS/Andorid用の無料アプリ「Parrot Audio Suite」のアップデートとして提供される予定。提供開始日は11月18日です。
Zikについて補足的に紹介すると、アクティブノイズキャンセルやBluetooth機能を搭載したオーバーヘッド型ヘッドホン。ハウジング部がタッチパッドになっており、スワイプやタップで操作が可能。電源ボタンのみ物理ボタンとなっていて電源を入れると青く光が浮かびます。イヤーパッドにはセンサーが仕込まれ、ヘッドホンを外すと自動的にBluetoothをオフにし、プレーヤー側のスピーカーからの出力に切り替える機能も搭載します。通話用マイクのほか、骨伝導センサーも搭載し、通話時には相手に双方の音声を合成して相手に聞こえやすくする機能を備えます。価格は3万9900円。