そんなわけで

ロンドン発羽田行きの

飛行機の中で読む気満々で

手荷物として持ち込んだ

『自由研究には

向かない殺人』でしたが。

 

 

 

 

機内で私はこれを

思ったほど

読み進めることが出来ず・・・!

 

お隣の席の方が

非常に社交的というか

お喋りがお好きな方で、

まあでも私だって

英国スモールトーク文化

揉みに揉まれて幾星霜、

ある程度は話を

上手に繋げたり

切れたりするんですが。

 

・・・飛行機が

ロンドンを出て

羽田に着くまで、

道中3度ほど私は

狸寝入りをしましたよ・・・

 

 

 

 

それでそのタヌキから

本格睡眠に

至っちゃったりもして・・・

 

 

でも面白い人でした、

彼女の旅程は

私が過去に聞いた

『ロンドン短期滞在話』

ナンバーワンの

ユニークさでした。

 

匿名ブログをいいことに

いつかこっそり

記事にするかもしれません。

 

でも飛行機の中で

隣の席の人が

いい人か・そうでないかは

需要ですよね。

 

復路の羽田発ロンドン行き、

私は通路側の席を取り、

隣に来たのが紅顔の男の子。

 

ベルトを締める前に

お互い目礼したんですけど

お肌なんかツルツルだし

たぶんこの子は

10代後半、いや前半・・・?

 

視界に入って来たから

つい気がついちゃったんですが

機内エンタテイメントで

この子が最初に選んだのが

『リトルマーメイド』実写版。

 

 

今時の若者らしく

椅子のひじ掛けから

こちらに

越境してくることもなく、

まあ相手は私より

一回り小柄だったので

席に余裕もあったんでしょうけど、

私の経験上飛行機や電車で

私より小柄な殿方が隣に来ると

デカい女には負けないぞ

という気概からでしょうか、

一生懸命肩ひじを張るというか

ついでに膝も全開にして

場所をとろうとする傾向が

ある人もいてですね・・・

 

いい子ねえ、

こんな若い子が一人旅、

機内滞在中に何か

困ったことが生じるようなら

年長者である私が

助けてあげなくちゃ、と

心はすっかり

『身内のおばあちゃん』に

なっていた私ですが

・・・ほら、去年の夏、

わが甥っ子(東京者)が

単身で英国に来ましたでしょ

だから『年若い子の旅姿』には

心動かされるものがあるのです、

しかしこれがですね。

 

今回の羽田発ロンドン便は

羽田を出てしばらくして

ドリンクサービス、

次いでミールサービス、

着陸前に朝食という

流れだったのですが、

この『男の子』、

最初のドリンクで

まず白ワインを頼み、

ミールの際もまた

白ワインのボトルを頼み、

朝食の時には

ビールを注文していて・・・

 

わが夫(英国人)は

『人は年を取ると

警察官と郵便屋さんが

若く見える』と

格言のように

口にするのですが

・・・そうか、この男の子、

少なくとも

二十歳は超えているのか・・・

 

今回の日本帰省、

私は行きも帰りも

飛行機のお隣さんには

『恵まれた』と感じています。

 

 

一度よう、羽田発ロンドン行き、

後ろの席のおじさんお二人が

『司馬史観の問題点』だの

『吉村昭の文学性』だのを

非常によく通る声で離陸前から

ずっと活発に述べ合っていて

機内の照明が落ちても

議論が尽きることがなくて

仕方ないので

私は席を立ってご当人たちに

静粛をお願いしましたからね

 

「御歓談中恐れ入ります」って

ちゃんと礼儀だたしく

話しかけました、でも何故か

その後彼らは私と目が合うたび

幽霊を見たような

反応を示していました

 

私だっておじさま二人の

英国旅行に水を

差したかったわけじゃ

ないんですけど

映画館にせよ機内にせよ

照明が落ちたらそれは

『私語をおつつしみ下さい』の

合図じゃないのかと私は言いたい

 

お帰りの前に1クリックを


ヨーロッパランキング