パリ五輪で実はかなりの

好成績を上げている英国ですが、

BBCの最近のトップニュースは

メダル速報よりもまずは

 

国内で頻発している暴動情報です。

 

事の起こりは先月末に

イングランド北西部で

子どもたちのダンス教室に

刃物を持った男が押し入り

13人が死傷した事件。

 

殺人お呼び殺人未遂の疑いで

逮捕されたのは

近くに住む17歳の少年。

 

死亡したのは

6歳と7歳と9歳の女の子。

 

突然の凶報に英国は震撼しました。

 

事件が起きたのは

7月29日の午前。

 

その翌日7月30日、

事件のあった現場周辺では

追悼集会が開かれる一方で、

警察・救急、

イスラム寺院に対する

破壊行為が発生しました。

 

この暴力行動はその後

イングランド全土に飛び火。

 

31日のロンドンでは

集まった人々が

「子供たちを守れ」

「ボートを止めろ」と合唱。

 

『ボート』とはこの場合

英仏海峡を渡って来る

不法移民が利用する

小型ボートを

指すものとみられます。

 

事件が起きた直後から

「犯人は不法移民で

イスラム教徒」という誤情報

ネット上に登場していたのです。

 

事態を受け裁判所は

逮捕された17歳の少年の

氏名の公表を決定、

少年は英国ウェールズ生まれで

あることが発表されました。

 

BBCの調べによれば

少年はイスラム教との

かかわりはないとのこと。

 

しかしその後も警察と

イスラム教寺院に対する

暴力行為は

イングランド各地で続き、

難民申請者が宿泊する

ホテルなども攻撃対象となり、

果ては道に停めてあった車や

警察署の隣の建物、

図書館などにも

火がつけられています。

 

報道は当初こうした

暴動参加者のことを

『極右』『人種差別主義者』と

呼んでいたのですが、

それをわが夫(英国人)は

「こういう人を『極右』

『差別主義者』と名指して

しまうのは間違いですよ」

 

それはあれか、

暴動を起こす人々の

言い分にも一理ある、

みたいな話か、と

「じゃあ彼らを

どう呼ぶべきなんだ?」


「彼らは単なるサグです」

 

「サグ・・・ちょっと待て、

辞書で確認するから・・・

『Thug』、『暴徒・チンピラ・

乱暴者』・・・なるほど」

 

「イングランドは気温が

上がっていますからね。

暑くなると

暴動を起こすんです、

我々英国人というのは。

今あちこちで

暴れている人の多くは

殺傷事件とか移民問題とか

どうでもよくて、ただ

騒ぎを起こしたい

だけなんだと思いますよ」

 

暴動は今も継続していて

警察官は毎日のように負傷し

連日逮捕者も出ているのですが

・・・英国は

現在刑務所が満杯で・・・

 

暴動を煽っている中心人物は

活動家トミー・ロビンソン氏

指摘されていて、ロビンソン氏は

現在キプロスで休暇を満喫中、

そこからX(旧ツイッター)を通し

支持者に檄を

飛ばしているそうなのですが

・・・あれ?この人って確か

過去に有罪判決を受けて

アカウントが

凍結されていませんでした?

と思ったらイーロン・マスク氏が

去年11月に

ロビンソン氏のアカウントを

復活させていたんですって!

 

そんなイーロン・マスク氏は

先週末自身のアカウントに

「英国、内戦不可避」とか

投稿していてですね・・・

 

ただ何が怖いって

暴動に参加している人々の

6割くらいはたぶん

単なる『暴徒』なんでしょうけど

残り4割は本当に純粋な心から

「子供を守れ」と叫んでいる

可能性もある点なんです。

 

私も子供は

守られるべきであると思う、

でも難民でも不法移民でも

イスラム教徒でもない少年が

起こした殺傷事件を契機に

難民申請者やイスラム教徒や

行政機関に対する暴力が

起きるというのは

話の辻褄がまったく合わない。

 

検察は暴動に対し

テロ罪での起訴も

考慮しているとのことです。

 

ただ当局がどれだけ厳しく

表面的な犯罪行為を取り締まっても

こういう事態を招いた

人々の心の奥にある不満を

どうにかして解消しないことには

今後また同じような事態が

起きないとも限らない。

 

英国社会における

移民のはしくれとして

色々考えさせられております。

 

 

しかしそれより何より

発端となった殺傷事件で

亡くなった少女3人と

現在病院で怪我と格闘している

子どもたち・大人たち

(子供を守ろうとして

大怪我をしたとされている)、

彼らの家族に心を寄せながらの

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