座ったり立ったりするときに
腰に負担のかからない
ソファが欲しいため
『試し座り』が
出来る製品がいい、と
地道にソファ屋さんを
覗いて歩いています。
やっとわかってきましたが
１日に見に行くお店は
１軒までに
しておくのが吉ですね。
店舗滞在が１時間だとして
私はその間ずっと
スクワット運動を
しているようなものなので・・・
（ソファはね！見た目だけでは
座り心地は絶対わかりませんよ！）
（というわけでお店にある
ほぼすべてのソファで
座ったり立ったりをしています）
ソファが見つかるのが先か
私のお尻と太腿が
ビルドアップされるのが先か
それとも膝が
痛くなるのが先か、みたいな。
さて先日行ったお店は
庶民向けソファの大手チェーン。
いつものように試し座りを
開始しようとすると
恰幅のいい若年店員が
「お客様、本日はどのような
ソファをお探しですか？」
「２人掛けのソファを
２台か３台ですけど、
別にすぐ必要なわけではないので
商品をただ見て回りたいのです」
「ははあ、なるほど。
ちなみにその場合ローンは
何年単位でお考えですか？」
「ローン？ソファを買うのに？」
「現金一括払いをご希望で？」
「現金というかカード決済に
なりますけど・・・私は
ローンは嫌なので・・・
買うなら一括払いです」
後から思えば私のこの発言が
店員さんの商魂に火をつけて
しまったのかと思います。
ひとりで見て回れますから
大丈夫ですよ、と繰り返し述べても
店員さんは私の後をついて回って
「こちらも試しに
お座りください！」
「こちら人気商品です！」
「リクライニング機能も
是非ご確認を！」
・・・お客を一人にして
商品に傷などをつけられたら
嫌なのかな、とも思ったのですが、
正直こちらのお店には
私好みのソファはありませんで。
好みの見た目のソファは
座り心地がイマイチで
座った感じがいいソファは
あんまりお近づきに
なりたくないデザインで。
「お客様、今お座りの
そのソファ、
お見積り出しましょうか」
「いえ、別にそれは・・・」
「ですがソファをお探しなら
だいたいのお値段を頭の隅に
お持ちのほうがよろしいですよ」
じゃあお願いします、と
見積もりを出して貰って
「なるほど、で、外張りを
皮にするか
皮以外（ファブリック）に
するかで値段が変わる、と。
リクライニングをつけると
一台につきこれくらい
値段が上がる、と」
「お薦めは購入後の５年補償です。
その間たとえばリクライニングが
壊れてもそれは補償対象です」
「購入後６年目に
リクライニングが壊れて
直したくなったらどうすれば？」
「それは補償期間外なので・・・」
「修理の実費を払う、と言っても
直しては貰えないものですか？」
「・・・その場合は
新しいソファを
お探しになったほうが・・・
５年って結構な
先のことでございますよ」
よしわかった、
このお店のソファは
物に執着しがちな私が
買うべきソファではない。
私は店員さんに笑顔で
お礼を言って
お店を出ようとすると
「お客様お客様！本日
お気に入りの商品は
ございませんでしたでしょうか！」
「ええ、残念ながら」
「さきほどお見積もりを
出しましたソファは・・・」
「帰って検討します」
店員さんはその刹那
それまでの笑顔を振り捨て
縋りつくような目つきになり
「・・・お帰りの前に１つだけ、
たとえば今私がですね、
本日限りのスペシャル・プライスを
お客様に今！今まさにここで！
ご提示させていただいたら
お客様のお気持ちが
変わる可能性はございますか？」
「ございません」
「・・・またのご来店を
お待ちいたします」
この顛末を
わが夫（英国人）に話しますと
「・・・そのチェーン、
経営大丈夫ですかね？」
うーん、ただ
この店員さん以外の
他の店員さんは全員
やる気なく
働いていたんですよね。
この人だけが本気で
商売をしていたというか。
例の『現金一括』発言で
私がカモネギ判定されて
しまったのかもしれませんけど。
ソファ、探しています。
店員さんの時間を
無駄にとらせてしまって
申し訳なかったなあと
あとから一瞬思ったんですが
よく考えたら私は最初に
「本日購入のつもりはない」と
言っていたよな、と
でもちょっとあの店員さんの
必死さには不安を
感じるものがありました
５年補償付きでソファを購入して
１年しないうちにお店が倒産したら
補償の扱いはどうなるんでしょうね
買い物って難しいなあ
の１クリックを
↓
