仔犬の・・・それも大型犬の・・・

一般的に『知能が高い』と

言われている犬種の・・・

そういう仔犬の躾(しつけ)が

如何に過酷か、ということを

本日は再確認しとうございます。

 

軽い気持ちでラブラドール・

レトリバーの仔犬を飼おうとか

思っちゃっているそこのアナタ!

 

 

 

 

軽い気持なんかじゃありません!

色々考えて決断しました!と

胸を張ってゴールデン・

レトリバーの飼い主になろうと

しているそこのあなた!

 

 

 

 

その『色々』は本当に

その犬の一生に責任を負える

じゅうぶんなだけの『色々』なのか・・・

 

何をどれだけ想定しての

『自分は正しく決断しました』の

自信であるのか、いやあのね、

嫌がらせを言うつもりは

まったくないんですけど

あそこらへんの大犬は

仔犬時代の破壊力

並じゃないのよ!

 

家だけでなく人の心も

砕きに来る攻撃力なのよ!

 

我が家のアーシーは

元・盲導犬候補生。

 

 

仔犬時代は

月に1度の集団訓練会と

同じく1度の個人訓練への

出席が義務付けられておりました。

 

もうね・・・

 

この盲導犬協会側の

支援がなかったらね・・・

 

私は犬の前で悶死していた

可能性さえあると思う・・・!

 

犬可愛さに普段は

忘れていることですが

仔犬時代のアーシーに

我々は家の

絨毯と壁とドアを傷物にされ

複数の靴を再起不能にされ

温室のガラスをぶち破られ

庭の若木を食いちぎられ

花を掘り返され、もう本当に

相手が犬じゃなかったら

刑事事件な案件ですよ!

 

しかもアーシーは

我が家に来た頃はまだ

『ソファの上に

乗ってはいけない』とか

『後ろ脚で立って前脚を

テーブル・人に

載せてはいけない』とか

『人の膝に向かって全速力で

突っ込んではいけない』とか

理解していませんでしたし、

散歩時のリード(引き綱)を

引っ張る癖には本当に

手こずらされましたし、

興奮した時の甘噛みで

服は何着か穴が開きましたし

・・・そう!仔犬というのは

何かの拍子に非常に・・・

いやもう異常に興奮しがちなもので

犬経験の少ない

人間(私)にはあれは

ほとんど恐怖に近い経験でした・・・!

 

ついさっきまで

意思の疎通が出来ていた

(と、こっちは思っていた)

賢い目をした将来の名犬が

突然白目を剥き口元に泡をため

体中のばねを使って

その場で全力跳躍を繰り返す・・・

 

なだめようと伸ばした

こちらの手の手の平ではなく

二の腕の内側の柔らかいお肉に

容赦なく歯を立ててくる

(犬としては『甘噛み』のつもり)・・・

 

それを矯正するのがいわゆる

『躾』なわけですけど、

基本的に犬の躾というのは

犬が『悪いこと』をしたら叱り

『良いこと』をしたら褒める、

これの繰り返しで成り立つもの、

これは周知の理論なわけですが、

問題はその『繰り返し』が

何度必要なのかは犬によって

異なる、という点なのです・・・!

 

リードを噛もうとした時に

「ノー!」と1度言われて

「あ、これ、『駄目』?」と

すぐ理解して二度と

そうしたことをしない犬もいれば

「え?今、何が『ノー』だったの?」と

事態を理解しない犬もいる、

「ああ、リードをこうやって噛むのは

『ノー』なのね、じゃあ噛み方を

少し変えたらどうなのかな?」と

違う噛み方を試してくる犬もいる、

「自分はこれしきのことで

『ノー』と言われるのは嫌なので」と

こちらに挑戦してくる犬もいる。

 

「1度言ったらわかるでしょ」は

犬には基本的に通用しない。

 

個人的な偏見も含まれますが

頭のいい犬ほど

「1度言われたくらいじゃ

納得しません」な傾向が

私はあると信じています。

 

でもさ・・・

 

世間はさ、盲導犬に

なるような犬種、

ラブラドールとか

ゴールデン・レトリバーとか

ジャーマン・シェパードとかは

『滅茶苦茶頭がいい犬』って

信じていらっしゃるでしょう?

 

 

 

 

でも「頭のいい犬ほど

躾が大変な面もある」は

知る人ぞ知る、な話なわけで、

結果、躾途中の犬を見て

「あら、これは駄目飼い主」と

早合点する人は多い。

 

何なら飼い主自身が

「私は駄目」と思い込んで

自信を喪失してしまう。

 

そして仔犬は飼い主の

そういう弱気に敏感に反応し

ますます人を

侮(あなど)る態度を取り始める。

 

この失望の沼は深い・・・!

 

なまじ通常町中や山にいる

ラブラドールとかシェパードとかの

態度がいかにも名犬風であるために

「あの態度は、血と涙の躾の

日々があってこそ」である、という

事実を我々は忘れがち。

 

賢い犬が最初から

賢い態度を取れるとでもお思いか!

 

違う!

 

賢い犬は、そしてさらに

大型犬になるさだめを

持って生まれついた

力持ちの犬の仔犬時代は

ブレーキの壊れた四輪駆動車を

2歳児が運転している、くらいの

圧倒的な絶望を伴う

危険に満ちた日々なのです!

 

もうさー、1度納得した躾でも

ふとしたきっかけですぐ

悪癖は復活するしさー、

それを1度でも叱りそこなうと

「え?えぇ?だってこの間

私がこれをやった時

そっちは『ノー!』って

言いませんでしたよ?

そういう普遍性のない躾って

本当に迷惑なんですけどおー、

なんかやってらんなあーい」

みたいな反抗の仕方をしてくるの!

 

皆さんが街のお洒落カフェや

森の奥の散歩道で

「あら、いい犬ですね」と

思わず褒めてしまいたくなる犬は

そうした苦闘の日々を

乗り越えたからこそそうして

その場に存在しているんです!

 

『お座り』の指示に従えない犬を

カフェに連れて行く飼い主はいないし

噛み癖の矯正が出来ていない犬を

散歩道でノーリードで歩かせる

飼い主は通報対象でございます!

 

でも皆様が目にした時には

カフェですまし顔をしている犬も

一度や二度は洒落にならない場所で

粗相をした経験はあるはずですし

ノーリードで歩けている犬は

その前に必ずそのための

訓練を重ねていて、

その際に周囲の人に迷惑を

かけた可能性はゼロではない。

 

仔犬の躾に苦闘している人は

この真実、その道は

皆が通った道であることを

つい見失ってしまいがち。

 

でもそれ、仕方ないですよ!

 

だって渦中にある時は

周囲を見回す

余裕なんてないですし!

 

そして何より躾に悩んでいる時に

常に隣にある不安、

「私は今、この犬の資質を

損なっているのではないか」。

 

ちなみにわが愛犬アーシーは

ゴールデン・レトリバーと

ラブラドール・レトリバーの間に

生まれた子で、ラブラドールは

『仔犬時代、1歳までは悪魔』と

俗にいわれているのですが

・・・うちの犬は2歳までは

確実に仔犬の精神を

持ち合わせておりました・・・

 

本日の結論:

子犬を飼う、というのは

本当に本当に

大変なことでございます。

 

思うところあって今回は

己の過去の心の傷に

向き合ってみました。

 

賢い犬を飼うことを

検討中の方に

声が届けば幸いです。

 

 

犬を飼わないほうがいい、

というのではなく、

仔犬の躾は本当に大変だし

心を削られるし

削られると言えばこっちの

皮膚や服や家の壁も削られるし

 

そういうことを前もって

すべて織り込んだうえで

子犬を譲り受けて

それでもなお途中で何度かは

「ここまで大変とは思わなかった」

みたいなことをきっと考える

 

それに自分は耐えられるのか?

 

耐えるためにどんな手段を

前もって準備できるのか?

 

そこまで悩まなくても、くらい

悩んだうえで仔犬には

手を出したほうがいいと

私は個人的には思います

 

悩んで悩んでその結果

苦労の道を選ぶことを

決めたそこのアナタ、

それはイバラの道だけど

その先には桃源郷がございます

 

犬との生活、ともに楽しみましょう

 

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