わが夫(英国人)は朝6時の

BBCのラジオニュースを

目覚まし代わりにしています。

 

私も隣で聞いている

(はずな)んですけどね、

ほら、最近庭仕事で

体が疲れているから

朝はなかなか覚醒しなくて。

 

で、今週中頃、布団から

もそもそと這い出した私に

夫が紅茶を手渡しながら

「今朝のニュースで

日本は非常に

称賛されていましたねえ」

 

「・・・称賛?日本が?何で?」

 

「コロナ対策についてですよ。

やっぱり君は寝ていましたね。

コロナについて識者が語る、

みたいなコーナーで、

発言者が3人くらいいて、

そのうちのひとり、

ドミニクなんとかさんが

英国の今後としては

『日本を見習え』ということを

強く主張していました」

 

「ドミニクなんとかってそれは

ドミニク・ラーブ大臣ではなく?」

 

「ラーブさんではない

ドミニクさんでした」

 

たぶん・・・なんですけど、

その人はきっと

ジャーナリストの

ドミニク・ローソン

(Dominic Lawson)さん

なのではないかと。

 

6月22日の

『デイリー・メイル』に

そのような趣旨の

署名記事を出しているので。

 

 

ローソン氏いわく、

「飲食店が営業を再開する際は

椅子やテーブルの間に

距離を取るだけじゃなく

BGMの音も下げましょうよ。

大きな音で音楽をかけると

お客がその音に負けまいと

大声を出して、その結果

喉が渇いて飲料が売れて、

という算段だったのでしょうが、

大丈夫、お店が静かになれば

今度は静かなお店が好きな人が

新たなお客になりますよ」

 

「挨拶のキスも止めましょう、

というか挨拶のキスは一体いつ

英国でほぼ義務化されたの?

我々はいつの間に

フランス人になったの?」

 

「握手も過去の文化に

なるかもですよね、

チャールズ皇太子はこの間

インド式の挨拶(手を胸の前で

合わせてお辞儀)をしていたし」

 

で、ここで日本が名誉の名指しで

「日本ではさ!公共の場での

キスとか抱擁とか、ないの!」

 

「で、私はさ、我々は

日本からコロナ対策について

学ぶべきと思うの!」

 

「日本の麻生財務相によれば

日本人が有する相手の

パーソナル・スペースへの敬意と

言うに及ばずの清潔さが

日本のコロナ対策の

成功のカギだそうです」

 

「その麻生さんは他国との差を

『民度の違い』って言って

傲慢だと批判されてますけど、

でもさ、東京の数値を

ロンドンやNYと比較してみてよ!

東京の人の多さ、あの人口密度を

知っていたらこれは異常よ?」

 

そしてローソン氏はご自身の

東京滞在時の記憶をたどって

「週末、夜遊びに出かけるじゃない?

ロンドンのさ、ウエスト・エンドと

比べるとさ・・・日本の夜道って

賑わっているけど・・・静かなの!」

 

「電車内で大声を出すことは

日本においては絶対的に

受け入れられておりません」

 

「電車に乗っている時に

携帯に電話がかかって来たら

『今電車。後でかけ直す』って

あの人たちは言うの!

緊急の要件の場合は

電車を一度降りて、駅で話をして、

で、話が終わったところで

次の電車に乗り直すの!」

 

・・・まあ確かに英国の

一部酔っぱらいの騒々しさは

日本のそれと一線を画すところが・・・

 

勿論どれだけ飲んでも乱れずに

静かにアルコールを嗜む人も

多数存在はするのですが、

『うるさい酔っぱらい』の

その『うるささ』の破壊力

一般的な日本の

『うるさい酔っぱらい』とは

比較にならないかな、みたいな・・・

 

英国の大都市から

郊外に向かう終電で

そんな酔っぱらいの集団と

乗り合わせてしまった経験を

お持ちの方には、これ、

わかっていただけると思うんです。

 

コロナに感染した

酔っぱらいどもが

あの勢いで車内で

大声を出しまくる、

つまり飛沫を

飛散させまくったら、と思うと・・・

 

で、まあそんなわけで

早朝ラジオで

「英国よ、日本を見習おう」的な

内容が報じられたその翌日。

 

「妻ちゃん、今朝も日本が

ニュースとなっていましたよ」

 

「おっ、今度は何だ」

 

「日英貿易交渉で

日本側が英国側に

『なあ、この交渉、

6週間以内に妥結しようや』と

持ちかけた、という話でした」

 

 

 

「持ちかけたってつまり・・・

日本が英国に

圧力をかけたということか」

 

「そうとも言えますね」

 

「・・・昨日のニュースで

日本は株を上げたのに

今日は下げたということか」

 

「どういうことです?」

 

「いやだって、これって

英国側にしたら

『日本め、こっちの弱みに

つけこんで言いたいこと

言いやがって』みたいな・・・

麻生さんじゃないけど

そういう発言は

傲慢・・・っていうか、ほら・・・」

 

「僕はこれ、日本側が

英国側に頼まれてあえて

こういう考えを示した

可能性も高いと思いますよ。

日本側が早期妥結を

望む姿勢を見せることで

英国側の内部調整を

進めやすくなるというか」

 

「なるほど・・・でもなあ、

その考えで行くと

日本側のこの姿勢は

失敗するんじゃないかなあ。

英国政府も日本政府も

英国国民の根性のねじれ具合を

甘く見過ぎていると思う。

EU離脱国民投票の時の

日本企業・政府の

『よかれと思って』発言は

すべて裏目に出たじゃないか。

あれ、私は絶対に

日産も安倍首相も

 

 

 

英国に頼まれてあえて

ああいう発言をしたと

理解しているぞ」

 

ともあれ、2日連続して

早朝ニュースで日本が語られた

今週なのでありました。

 

もう金曜日。

 

時間の経過が早すぎます・・・!

 

 

ローソン氏の発言内容は

いつも通り私の『意訳』ですので

ご興味のある方は

ぜひ本文をお読みください

 

 

ところで私は個人的に

麻生氏の「民度云々」発言に対し

その後日本のメディア・世論から

批判の声が上がった・・・

というところまで書いているのが

ドミニクさんの誠実さであり

 

そこで批判の声が上がるのが

集団としての日本人が持つ

謙虚さという強さなのではないかと

 

世界に示そう

『実るほど頭を垂れる』稲穂の美学

 

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