私は割と物欲が軽い方で
・・・とはいえそのかわりに
『所有欲』は恐ろしい程に強く
一度自分のものにすると
それを手放せなくなってしまう事が多く
故にタンスの中は
古い洋服でいっぱい、みたいな。
まあ色々あって
買い物は苦手なんです。
楽しめないどころか、苦痛に近い。
食品や日用品を買うのは
大丈夫なんですけど、
あ、本屋さんに行くのは
大好きなんですけど、
洋服屋とか靴屋とか、もう・・・
それでもこの年明けは
御年始セールでお洒落着を
２着（！）買うことに成功し、
これが呼び水となったのでしょうか
現在私はちょっとお値段の張る
某楽器が欲しいんです・・・！
某楽器って
それは電子ピアノなんですが、
バグパイパーへの道を
諦めたわけではないんですけど
己の腸がその件に関しては
色々反発したいお年頃のようで、
何だろう、その
反動もあるのしょうか、
クリスマスに教会やなんかで
賛美歌を歌ったことにも
背中を押された感じで・・・
とにかく私はピアノが欲しい！
我が家は今後も床だの壁だのを
順次改修していく予定なので
アコースティック、すなわち
アップライトピアノをそのたびに
ごとごと移動させて調律し直して、は
大変過ぎるだろう、ということから、
調律要らずでしかも軽量の電子ピアノで
なるべくキーの感触が
『本物のピアノ』に近い物、と選んでいくと
お値段はだいたい９００ポンド
（約１２万円）前後の品が狙い目なのかと。
しかし正直、９００ポンドは
安い買い物ではない。
いや、でもなあ・・・
私は自分で言うのも何ですけど
普段の生活で
あまりお金を使わない方だし、
いや、これは私が堅実とか真面目とか
そういうのではなくですね、
生活環境上どうしても
そうなっちゃうというか・・・
外食しようにも
一番近い『食事のできる場所』が
家から車で２０分、と考えると
どうしたって自炊しがちになりますし、
服にも靴にも化粧品にも
宝飾品にも小物にも興味はないし、
最近の唯一の趣味は園芸なんですけど
でもよく考えたら私は元々
花にはそんなに興味はないし！
でもやっぱり９００ポンドは
高いか安いかでいったら高い、
私の心の基準によれば。
しかしこうした『高い』・『安い』の
基準は人それぞれで、
私が先日、某高級デパートの
試着室に入った時の事なのですが、
私の入った試着室は
『１人用』であったものの
その隣の隣が『グループ用』で
そこで妙齢のおばさまたちが
ああでもないこうでもないと
大騒ぎをしていて、その声を
聞くともなしに聞いていたら
「あら、それ似合うわ、バッチリよ、
文句なしよ、色も型も最高。
値段も・・・値段もほら、セールで
３００ポンド（約４万円）ってお安いじゃない」
３００ポンドって『お安い』ですかね？
いやまあ、物によっては確かに
それは『お買い得値段』なのかも
しれませんけど、でも私は
お洋服１着３００ポンドは・・・
あ、でも東京で働いていた頃は
「仕方ない、必要経費だ」と
それくらいの値段の服を買っていたかな？
でもあれは『スーツ』だったしな、
今回私とおばさま連中のいたのは
『普段着にもお洒落着にもなる
ワンピース』を主体にしたお店だったし、
うーん・・・３００ポンドかあ・・・
でもスカート１着で
５００ポンドってのも
去年の夏に目撃したしなあ・・・
そんなことを考えながら
デパートから出た私は
そこでふと閃きを得たのです、
９００ポンドってのは確かに高いが
でも世間の一部の人は
３００ポンドを普段着に投資するのだ、
３００ポンドの服を３着買ったら
それは９００ポンド、その３着の服を
人は何度、何年着ることができるのか
・・・お洋服３枚の値段で
ピアノ１台が買えるってすごくない？
そもそも電子ピアノってすごいんですよ、
アコースティックの
アップライトのピアノに比べると
お値段はゼロひとつ少な目って
つまりそれはアコースティックが
目茶目茶お高いってことでもあるんですが、
でもどうだろう９００ポンド・・・！
思い悩んでおります初春です。
で、こうやって悩んでいるうちに
物欲が雲散霧消してしまうのが
私のいつものパターンという・・・
ところで私は今日の今日まで
『雲散霧消』を
『うさんむしょう』と発音していた！
漢字が変換できないことで
己の間違いに気が付いた！
しばらくはこの物欲の
存在そのものを
稀（まれ）なるものとして
楽しんでいきたい私です
Norizoさん、大丈夫、
何か変な宗教に引っかかっていない？
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