犬、カフェに行く

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リードなしで散歩も出来れば

バスにだって問題なく乗れてしまう

昨今成長著しい我が家の

盲導犬候補生アーシー(仮名)。

 

訓練の一環として犬を連れて

週に1度はカフェに

出向くようにしている私ですが

正直最初の数回はもう

「犬が静かになるのが先か、

私の左足が血の気を失くすのが先か」な

それはそれは殺伐とした現場を経験しまして、

ほら、犬がテーブルの下で動き回るから

リードが私の脚に巻きついちゃって

しかもそれが時間の経過とともに

肉と骨に食い込んでいって、という・・・

 

 

 

 

まあ吠えたりテーブルに足を

乗せたりはしない犬だったので

そこは本当に助かったんですが・・・

 

カプチーノなんかを注文して飲んでいても

「犬が突然ここで整腸行為を始めたらどうしよう」

みたいなことを考えついてしまうと

もうコーヒーの味なんかどうでもよくなり

「愛犬と一緒にカフェで寛ぎのひと時」なんて

どこの異世界の話なの?と思っていた日々が・・・

 

私にも・・・ありました・・・

 

しかしね、犬はね、

短期間で飛躍的に賢くなります!

 

最近のアーシーはお店に入って

最初の5分くらいは

それなりにソワソワしておりますが

そのうち静かにテーブルの下に潜り込むと

全身を弛緩させた『伏せ』の姿勢を取って

時間の過ぎるのを待ってくれるようになりました。

 

 

そんなわけで犬とのカフェ行きに自信を得た私は

本日はこれまで入ったことのなかった

学生向けのカジュアルなお店に足を運びました。

 

「犬を連れて入ってもいいですか?」と

お店の入り口で確認を取ってからいざ入店。

 

カウンターでコーヒーを頼み

出てきたカップを右手に、リードは左手に

しずしずとテーブルに移動、着席。

 

よくできました!

 

アーシーはテーブルの下を

ふがふがと嗅ぎまわって

伏せの姿勢を取るべき位置を探している様子・・・

であったところに、突然店員さんが

勢いよく私の隣の席に座り込んで

「キャー!わんちゃーん!元気ー?

はじめまして、だよねえー?

うちのお店、好きー?いい子いい子ー!」

 

・・・いや本当、世の中には

思いもかけぬレベルの『犬好き』が

色々なところに身を潜めて

いらっしゃるものでございます・・・!

 

店員さんは頭のてっぺんから声を出し

犬を散々楽しませてくれた後に

「ねえ、この子にハムの

切れ端をあげていいですか?」

 

「あっ、そういうのは駄目なんです」

 

「でも低塩分のハムで、うちのお店の常連さんに

介助犬をつれた方がいらっしゃるんですけど、

そのわんちゃんにはいつもその切れ端を

あげているんですよ、調べたら

『犬にも安全』ってことがわかって」

 

「お気持ちはありがたいのですが、

この犬は現在訓練中で、食べ物は

決められたものしか口にさせておらず・・・」

 

「えっ?今、訓練中?」

 

ここで店員さんはのけぞるように

席から飛び上がり、私と犬から距離を取って

「ごめんなさい!じゃあ私、思いきり

邪魔をしてしまいましたね!本当ごめんなさい!

違うんです、わんちゃんが本当にいい子だから、

この子はもう訓練を終えた犬、現役の介助犬で、

ほら、セラピー犬っているでしょう?

話しかけても許されるのかと思ったんです!」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ!ハハハ!」

 

「ちなみにこの子、どういう目的の訓練中で・・・?」

 

「盲導犬になる予定です」

 

「そんな子に話しかけちゃうのは

一番駄目じゃーん!私、最悪ー!

ごめんなさいごめんなさい、そりゃ

ハムなんか食べさせちゃいけませんよね!

本当申し訳ありませんでした、私、今、

速やかにカウンターの向こうに姿を消しますから!

どうか私のことは見なかったことにしてください!」

 

とても愉快な店員さんでした。

 

コーヒーも美味しかったです。

 

あのお店、贔屓にしたいと思います。

 

 

とはいえカフェではまだ

右手しか使えない私です

 

左手には常にリードを保持

 

和式マナーからすると

お行儀悪いことこの上ないのですが

ここは欧州風カジュアルマナーということで

許していただきたいものでございます

 

犬連れカフェに憧れを持つあなたも

どうせ犬が一緒なら

外歩きのほうがいいや、なあなたも

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