道とん堀で | 半熟ひよこ

道とん堀で

ボディソープで頭を洗ってしまった。


髪がキュキュッてしてすごく気持ち悪い。


手ぐしするたびに背筋がぞわぞわする。





今日は晩飯にお好み焼きを食べてきました。

『道とん堀』

ってお店に。


親父と二人で。


親父と二人きりでのメシなんていつぶりだろう。




あ、今朝ぶりだ。




ともかく、食べてきました。




店内は当然ながら鉄板上で焼ける音とお好み焼き臭がムンムン。


昼、ソース焼きそば食ったんだった。



父「何にする?」


子「あ~、どうせなら二人別なもんがいいよね。」


父「ん~」


子「じゃあこの江戸前ミックスで。」


父「よし決めた。」


ぽち(呼び鈴)


店員「ご注文の方おきまりでしょうか~。」


父「江戸前ミックス2つ。」




えぇ~~~~っ




拝啓父上様、

僕の声は届かないのでしょうか。



子「なんで同じのにすんのよ」


父「だって混ざるじゃん。」



父が言うのだから

混ざるのだろう。



好みの異なるカップルにはお勧めできません。



「・・・。」


普段からそれほど口をきかないので

沈黙がしばしば


壁には


『鉄板コミュニケーション』

家族で友人でなんちゃらかんちゃら


コミュニケーションねぇなぁ。


父「ここの・・ジュウゥゥゥ・・な。


子「・・・ん??」


父「こ・じゅぅわっしゃぁぁ~な。


子「えぇ!?聞こえないよ」


父「・・・なんでもない」



鉄板ちくしょー。



父子のコミュニケーションを返せ。



それに比べて隣のテーブルの(バ)カップル、

話し声でけーな。


こっちが静かな分、余計に聞こえてくる。


男「今日夢でさ、殺される夢見てさ、マジすっげぇ怖かった」


女「びっくりして起きたの?」


なんでいきなりそういう質問に?


男「いや。それでよ、なんか拷問部屋みたいな所でさ

  ぎゃーとか誰か助けて~とか聞こえてきてよ」



男よ、ちょっと黙っててくれないか。


父「・・・。」


父は黙らないでくれないか。


はやく江戸前ミックス来ないかな~。


と思ったら意外と早くに到着。



二人とも自分で焼くのは初めてだったので

とくにうんちく等も語ることなく

ひたすら店の示すやり方どおりに


焼く。


待つ。




待つ。




ひっくり返す。




待つ。





待つ。



またひっくり返す。



父「よし、食おう。」


子「ソース塗らんの?」


父「塗らん!」


子「マヨネも?」


父「いらん!」


頑なだなぁ。

まぁわかるけどね、

おれもそんなにソース好きじゃないし。


他にもポン酢、わさび醤油が用意されていたので

それで食すことに。


父「お、わさび醤油いける!うまいわこれ。」


子「へぇ、どれ、、、あホントだうま・・・」



  ぺたぺた



っておおおぉぉぉぉぉい!


言ってる傍からソース塗ってるし。


子「ソース使わないんじゃなかったんかい」


父「これからだよ」


なにがよ。




そんなこんなで

久しぶりの父と二人きりの夕食を楽しみました。



髪がすっごいお好み焼き臭かったので

風呂入っていそいで頭を洗ったんです。



そしたら

それシャンプーじゃなくて

ボディソープだったんです。



そーゆー話。




あ、

江戸前ミックス

おいしかったですよ。


ポイントは

混ぜる時にとろろ昆布が固まらないようにすること♪




では。