ABB Formula E Championship

Berlin E-Prix

Tempelhof Airport Street Circuit 2.355km

45minutes+1Lap

winner:Maximilian Günther(BMW i Andretti Motorsport/BMW iFE20)

 

 

 FE第8戦ベルリン、今日と明日の2戦は普段の順走レイアウトでの開催です。なぜかグリッド紹介映像は

いつもとは逆に最後尾からのリバース紹介でしたが、あれカメラさんが大変なのではw

 シーズン残り4戦、1戦での最大獲得点数は30点。そしてポイント リーダーのアントニオ フェリックス ダ コスタは

レース前の時点でFE史上最多、2位に68点差を築いており、計算上はこのレースを終えた時点でタイトルが

決まる可能性があります。見る側としては、そう簡単にFEの決着が付いてしまって欲しくはないわけですがいかに。

 

 PPは最初の2連戦でうまく行かず不機嫌なジャン エリック ベルニュ。ダコスタは8位スタートです。

スタートから2位のマキシミリアン グンターと3位のジェローム ダンブロジオが順位を争ったため、ベルニュは

安全に1.5秒のリードを築きます。

 

 3周目あたりからレースは静かになり10分ほど淡々と進行。リードする側も、SCのリスクを考えたら

差を広げるのではなく最小限のペースで後半に備えるのが定石。と思っていたら開始14分ほど、

セルジオ セッテ カマラとニール ジャニがクラッシュしてしまい、即座にSCが入りました。

最初にアレクサンダー シムズがセッテカマラを抜こうとしてかなり無理に突っ込み、セッテカマラが

ラインを変えながらブレーキを頑張ってる間にジェームス カラードに追突して回してしまい、セッテカマラ自身も失速、

そこに集団走行していたジャニが避けきれず当たってしまって2台とも走れなくなったようです。

 

 残り22分でリスタート、グンターはここでベルニュを狙いに行きますが、この車間距離が詰まったリスタート直後、

リスクのあるタイミングでアタック モードを取りに行きます。これでグンターは5位に後退。

翌周にベルニュもアタックモードに入って辛うじてリードを維持。グンターは”アンダーカット”に失敗します。

一方、混戦の中でバンドーンは接触からかタイヤを傷めて戦線を離脱してしまいました。

 

 残り約14分30秒、グンターは2度目のアタックモードを使い再度アンダーカットを狙い、翌周カウンターで入った

ベルニュに対して今回は一瞬先行したものの、すぐクロスで抜き返されて2回目も抜くことはできません。

 

 しかしグンターはベルニュより1%ほど残量が多く次第にベルニュを追い込んで行きます。

残り4分半というところでとうとうベルニュはどうしようもなくなって、普通は抜かれないインフィールドで

あっさりとトップを明け渡しました。

 しかしそのさらに後ろ、3位にロビン フラインスは周囲のハゲしい争いを遠くから眺めてマネージメントしていて

前の2台に接近。ベルニュをあっさりとかわすと最終周にグンターも捉えます。グンターは必至のブロックで

辛うじてこれをしのぎ、なんとかトップでチェッカーを受けました。これぞフォーミュラEの展開ですね。

 ベルニュは最後には8位スタートのダコスタにまで追いつかれてしまいましたが、こちらも辛うじて3位を死守。

タイヤもかなり辛そうな動きをしていたので、ペースを保つためには余分なエネルギーを使わざるを得なかった、

という感じでしょうか。

 

 グンターは今季2勝目でランキング2位に浮上、しかしダコスタとの点差は68とダコスタから見て

レース前と状況は変わっておらず、点数を持っている人が下位になるので、このレースでのタイトル確定とは

なりませんでしたが、さらにタイトルへ前進しました。

次戦もベルリンの通常レイアウトで翌日に開催されます。