1月14日(水)


仕事をしていた頃は、毎日毎日息つく暇もなくて、将来仕事をしなくなったら、あれもしたい、これもしたい、と夢想することが唯一の慰めだったのに、仕事をやめてしまうと、「今日は何をした」という具体的な充実感もなく、毎日が過ぎていきます。これはいけない、と、To do list after retirementを洗いなおしてみました。

仕事を辞めたらやってみたいと思っていたこと:山登り、俳句、合唱、ボランティア

どれも、お金がかからなくて、いいねぇ、妻の鑑だわっ!

まずは、合唱から着手です。日本人ママさんのコーラス・グループを見つけました。コーラス・グループに入ると言ったらパパも花子ちゃんんも口をあんぐり開けたまま、次の言葉がなかなか出てきませんでした。正直なところ、音痴です。でも、小学校では合唱部に入っていました。結構楽しかったんです。「難しいところは、口ぱくにしとくから大丈夫よ。」って、他のメンバーの人が聞いたら怒られそうです。

今日は、その初日でした。町の小さな教会の礼拝堂をお借りして、その中で歌うだけでも、嬉しくなりました。指導の方に声を聞いて頂いて、ソプラノ・メゾソプラノ・アルトの3つの中で、よりによってメゾソプラノに決まりました。上にも下にも引っ張られて苦しいところです。練習しなきゃね。このグループは、ローカルの老人施設などにも慰問に行くことがあるらしく、レパートリーには何とイタリア語の曲まで入っていました。新しいことを始めるのは、いくつになってもわくわくします。行動範囲も広がりそうで、楽しみです。

1月13日(火)


以前、花子ちゃんのクラスが曜日ごとのグループに分かれて新聞記事を発表しあう”News Article”の時間について書いたことがあります 。グループ全員が発表の準備をしてこれば星が一つもらえて、年間で星が一番多かったグループはピザをゲットできるというご褒美つきです。何度も続けてやってこない子はグループの足を引っ張るので、グループから外すかどうかグループの全員で話し合って決めていい、という非常にシビアなルールがあって、scamamはさすがにどうかと思って他のママ(日本人)に相談したら、「これがアメリカ方式なのよ!」と言われて自分の甘さを痛感したのでした。

年が明けて、やはり色々問題が蓄積していたのか、担任の先生はグループを総組替えしました。花子ちゃんの新しいグループの最初の当番の日、準備をしてきたのは6人のチームの中でオーウェンという男の子と花子ちゃんだけでした。組替えしても前途多難だわ、と思っていたら、翌週の当番日の前日、オーウェンがアクションを起こしたのです。「明日のNews Article、やってこようね。」って書かれた小さなメモを4枚用意してきてグループの皆に配ったのです。メモには更に、余裕があったら二つ分やってきてね、と書かれていました。やってこなかった子のカバーをするつもりなのでしょう。オーウェンはとても頭の回転が速い天才肌ですが、いつもおどけてクラスを笑わせて先生に叱られてしまうタイプなのだそうです。きっと、子供らしくどうしても競争に勝ってピザを手に入れたい、その目標を達成するために何が必要かを一生懸命考えた結果なのでしょう。彼の人格を知っていれば、こんなメモをもらったら、やらなきゃ、って気持ちにもなるのでしょう。次の日には、グループ全員がしっかり準備をしてきたのだそうです。オーウェン本人は6つの記事をまとめてきたというから、驚きです。

義務を果たさない人間はグループから外して当たり前、という姿勢は、非常にタフで、アメリカ社会の厳しさをある意味よく表していると感心はしたものの、本当にそれだけで社会は動くものだろうか、と何だか腑に落ちない思いをしていたので、オーウェンの話を聞いてとてもうれしくなりました。先生は、長いお説教をするかわりに、子供たちに自分たちで意思決定をするチャンスを与えて、問題解決の方法を模索させているのでしょう。こうやって、小さなリーダーシップが育っていき、ハドソン川への飛行機不時着のような大事件のときに、素晴らしい成果になって花が咲くのだなぁ、とちょっと飛躍しすぎかもしれませんが、感心させられた出来事でした。