映画『羊の木』 | さよならことば。映画と本とドラマ。

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映画ならなんでも。オールジャンル楽しんでます。マニアックめが多め。あとは、本もたまに紹介。ドラマもたまーに。
ちなみに音楽は、紹介はしませんが、パンク、ハードコアはじめ、なんでも好き。



今年、
141本目。

監督、
吉田大八。

期待以上に、
楽しむことができました。

過疎化の村に、
6人の元殺人犯がやってくる。

移民や他者をあらわそうとしていると思いますが、
一人一人のキャラがたっていて、
味わい深いです。

音楽、
映像も、
かなりインパクトがあり、
ラスト近くの崖の引きの絵なんか、
とってもよかったです。

そこもそうだけど、
黒沢清の雰囲気が、
漂っている感じ。
実際、黒沢組のスタッフが、
入っていたみたいだし。



とにかく、
松田龍平が、
すばらしかったです。

得体のしれなさ感もいいし、
せりふだけでなく、
表情や仕草で何かをあわらしている感じも、
すごいなと思います。

錦戸亮とのやりとりも、
とってもよい。



あと、
バンドシーンが個人的には、
大好きでした。

ゴリゴリ、
ベースが鳴る感じが。

木村文乃が、
ギターをかきむしるさまも最高。

あと、
のろろ様も、
すごく象徴的だし、
最後のとことかも、
よい絵だなと思いました。



それから、
床屋のエピソードもいいし、
安藤玉恵もすてきでした。



かなり重苦しいテーマで、
へんてこりんな音楽がなり続けますが、
非常に味わい深い。

それでいて、
絶望だけで終わらない感じもよい。

心に残る映画でした。