がんが小さくなった。それは最初だけだった。 | フォトグラファーSayoの乳がん日記

フォトグラファーSayoの乳がん日記

09年4月,浸潤性乳管癌を告知される//リンパ転移あり//トリプルネガティブ患者//術前化学療法CE4クール+TC2クール→癌肥大によりCE2クール//09年10月,部分切除+リンパ切除//09年11月,右膝骨・肝臓・肺転移 右膝に放射線照射//09年12月,パラプラチン投与開始

2009年4月24日。


CEを投与したその翌日、

がんを触ってみた、恐る恐る・・・。


なんか小さくなってる気がする、気がする。

え!!?

でも投与したのきのうやん・・・。


一日で小さくなるもの!!??


その日の先生の回診。


「うーん、小さくなってるねーー。」

って先生までそんなこと言うから思わず、


「先生、ほんとですかー!!!??」

って聞き返してしまった。



「ほんとほんと。」


これはかなり嬉しい事実だった。

一日で小さくなるんだ!


この調子だ!

がん、小さくなってくれ。

どんどん抗がん剤を投与してもらって

そして消えてくれればいい。


もしかしてほんとにこのまま消えるかも。

もしかしてがんなんてへっちゃらかも。


そう願ってCEを4クールがんばってきた。


5月14日の2クール目開始。

6月4日の3クール目開始。

そして、

6月25日、4クール目を開始するも、

がんはいっこうに小さくならなかった。



投与するたびに、

小さくなれ、小さくなれって思っていたのに、

ぜんぜん小さくなってくれないんだもん。


悲しかった。


お風呂に入っていたら急に涙が出たり、

車窓から流れていく景色を見ていたら

勝手に涙がポロポロ落ちてきたり。


こんなに辛い副作用に耐えているのに

なんでかな・・・。




4クール目が終わり、

経過を見るために

血液検査・MRI・CTの

精密検査を行った。


乳がんは4ミリ小さくなっていた。

3,7センチからのマイナス4ミリ。


小さくなったのは嬉しかったけど、

たったの4ミリなのか、と、

正直思った。



抗がん剤が全ての人に

効くわけではないし、

人によっては大きくなる人も

いるらしい。


人間はないものねだりの連続だ。


そうか、それならたったの4ミリだって

小さくなってくれたんだもん。

よかった。


プラス思考でそう考えよう。

リンパのがんも少し小さくなっていた。


肺・肝臓には転移なし。

これがいちばんホッとした。



でも、本当は心の奥底では

CEがもっと効いてほしかった。

もっともっと。

もっともっと。




精密検査の結果から、


「CEをこれ以上続けるよりも

新しい抗がん剤に切り替えて

がんをやっつけましょう。」




第二弾抗がん剤がスタートした。