23日(土)。
結婚式当日。
お天気もよい。
少し汗ばむ陽気。
体調はまずまず。
熱もなし。
よしよし。
親族だけの挙式・披露宴。
挙式前にまず、シチュエーション撮影(披露宴をするホテルにて)。
私、写真を撮ることが本職なので、
一眼レフで二人を撮ってあげたかったのだけれど、
張り切りすぎて体調が悪化しては困るので断念。
そこで。
コンパクトカメラの限界に挑戦だ。
ホテル専属のカメラマンがきっちり撮ってくれている横で
私も必死に食らいついて撮影。
コンパクトカメラであろうと、
ひとたびカメラを手にすると
ついつい夢中になるようで・・・。
「お姉さん、狙いがいいですねー!」
と、カメラマンに褒められた。。。
「あ、どうも・・・。」
妹のウェディングドレス。
実は、母が34年前に結婚式で着たドレスなのだ。
全体的に刺繍が施され、
シンプルなAラインのドレス。
スカートの一部にあったシルクは、
クリーニングに出しても黄ばみが取れなかったので、
母がシルクを買ってきて縫い直した。
本当によく似合っていた。
教会へ移動。
彼の出身大学、J大学内にあるK教会。
趣のある教会だ。
私は、妹・新婦側の証人に。
彼女が入場する時、足元のベールを整え、
祭壇に進む。
ブーケを預かり、
指輪交換をする時の手袋の着脱を手伝い、
署名をし、
退場の時、足元のベールを整えてあげた。
体調が悪ければ義姉に証人をしてもらうことになっていたが、
どうにか役割を無事果たすことができた。
サプライズその②。
東京にいる私の友人NちゃんとYちゃん、
それに京都から私の彼Okが
挙式にこっそり参列。
3人とも私の妹をとてもかわいがってくれていたので
妹には内緒で私が3人を誘っていた。
教会で、退場するときに
妹が3人を見つけたらしく・・・。
挙式後の写真撮影の時にネタばらし。
妹はとてもとても喜んでくれたし、私もすごく嬉しかった。
NちゃんもYちゃんもOkも、妹を心から祝福してくれた。
ありがとう。
集合写真。
木々のみどりが生き生きとしていて、
木漏れ日がふりそそいでいた。
披露宴会場に戻る。
私。
体力を消耗したのか、
フルウィッグをつけていたせいか、
頭が痛くなり、
披露宴が始まるまで少し横になった。
フルウィッグをはずし、
もしもの時に用意しておいた
ショールを頭に巻いた。
ラクになった。
披露宴。
妹はベールをはずし旦那様と入場。
旦那様が司会進行役。
和やかな食事会といったかんじ。
妹と旦那様、終始笑顔。
幸せそうだ。
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とにかく妹とは昔から仲が良かった。
どこに行くにも一緒だったし
お互いの友達には
だいたい紹介している。
テレビを見ていたら
私と妹のリアクションは同じだし、
話すタイミングまで一緒。
双子かとたまに思う。
結婚して少し寂しい。
けど、東京に行ってしまった時の方が寂しかったかな。
離れ離れになったことがなかったから。
私の乳がんがわかった時、
結婚式の準備で忙しいだろうに
東京からすぐに飛んできてくれた。
そしてずっとそばにいてくれた。
昔みたいに二人でいっぱい笑い合ったし
一緒に乳がんのことを勉強し合った。
二人で過ごしていると
まさか妹が東京にいるとは思えず、
まさか妹が結婚するとは思えず。
妹が東京へ帰るとき、
京都駅まで見送ったが、
新幹線の改札口で
遠くなる妹の後姿をずっと見送っていると、
涙が出た。
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私と両親は披露宴後
すぐに帰る予定だったのだが、
私の調子がよかったので
「もう一泊してもいいよ。」
と、父からお許しが出た。
父は翌日仕事があったので、
そのまま帰路へ。
私と母が泊まることになった。
披露宴後、妹夫婦は
友人たちを集めて
披露パーティーをすることになっていた。
元々、妹の誘いで私も行くつもりだったのだが、
治療を始めてから体力に自身がなかったので、
披露パーティーに行くのは無理だと思って諦めていた。
だが兄夫婦が、
付き添ってくれることになったので、
披露パーティーに少し顔を出せることになった!!!!!
パーティーまで少し時間があったので
部屋でゆっくりする。
私の友人Nちゃん、Yちゃん、そしてOkとOkの友人が
部屋まで顔を見に来てくれた。
その後兄夫婦と銀座のBNに寄り、
素敵なショールをプレゼントしてもらった(ヤッター、ヤッター)。
さっそく頭に巻こうっ!!
そして披露パーティーへ。
妹と妹の旦那様がポワ~ンとした
雰囲気の二人なので、
彼女たちの友人も穏やかな雰囲気。
もともと知っていた
妹の友人、NMちゃん、Hちゃんに再会。
妹の結婚をとても祝福してくれた。
パーティーも終わりかけ。
妹に
「お姉ちゃん。」
と、手招きされ、近づいていくと。
「はい。」
と言って、私にブーケをくれた。
びっっっっくりした。
思ってもみなかった。
泣いた。
その日のうちで一番泣いた。
嬉しかった。
ようやくわかった。
妹に、
「披露パーティーには来ないの?」
と、何回か聞かれていた。
「う~ん、体力に自身がないから・・・。」
と、ずっとあいまいな返事だったので
妹も
「そうか・・・。」
と、残念そうな返答だった。
そうなのね。
ブーケをくれようとしていたのね。
本当にありがとう。
夜。
長い一日だったので
疲れが出たのか、
38度の熱を出した。
解熱剤を持ってきていたので
熱は下がった。
翌日、東京から京都に帰る新幹線。
その車窓から見えたのは、
黄金色に染まる畑だった。
風になびく麦、それはそれは美しかった。
母のウェディングドレスと私が作ってあげたネックレスとイヤリング。
よく似合っていた。
私の妹ながら、きれいだった。
結婚本当におめでとう。
幸せにね。