【仏語】On s’est perdu(e)(s). 道に迷った①
の続きです。
FDS企画ブログマラソンの第1回に出て来たフレーズ
On s’est perdu(e)(s). 道に迷った。
について再考します。
前回、ポイントの2つ目として次のように書きました。
②不定代名詞onは、属詞・過去分詞が性数一致する
「不定代名詞onは「人は」の意味でつねに主語として用いられる。
原則として男性単数の扱いを受けるが、意味上onが明らかに女性または複数の時には、形容詞(属詞)や過去分詞はonの性数に一致する。
動詞は常に3人称単数形に置かれる。」
(目黒士門著『現代フランス広文典』(白水社、2000年)pp.206-207)
ちなみに、掲載されていた例文は以下のとおり。
Quand on est mère, on est désireuse du bonheur de ses enfants. 母たれば我が子の幸福を願うものだ。
(目黒士門著『現代フランス広文典』(白水社、2000年)p.207)
主語onが女性なので、形容詞(属詞)がdésireux(de〜を望む)の女性形になっています。
前回の記事では、こんな文法ルールあったなんて知らなかった、衝撃!とか書いたけど、
例文見てるうちに、そういえば知ってた気がしてきました。
それで、その後もう一回考え直して、ここでの説明はこれじゃないと気づきました。
たぶんこっちが当てはまる。
②'代名動詞の複合時制では、再帰代名詞が直接補語の場合、
過去分詞は再帰代名詞と性数一致する
「代名動詞の複合時制
代名動詞の複合時制は<助動詞 étre + 過去分詞>の構成で作られる。
過去分詞は、再帰代名詞が直接補語であれば、再帰代名詞の性数に一致する。
再帰代名詞が間接補語であれば、過去分詞は変化しない。
(略)
注:再帰代名詞seは、それ自体では性数の区別も直接・間接補語の区別も示していない。
seの性数は主語で判断できるが、seが直接補語か間接補語かの判断には、構文全体をよく見なければ分からない。
se以外に直接補語があればseは間接補語である。」
(目黒士門著『現代フランス広文典』(白水社、2000年)pp.236-237)
この法則は学んだ記憶はあるけど忘れてた。
知ってるのと身についてるのってイコールじゃないのだとよくわかりました。
まだまだ奥が深い。