ゴミ出しから家に戻る途中、ついこの間まで、まともに剪定していなかった木に実がついていた。
ここに住む前からあった植物達のことを最初は、好みじゃないとか手入れが分からないからと距離を置いていたけれど、
少しずつ乱暴ではあったけれど関わったことで気づいたことの一つに " 風通しで変わる " ことがあった。
もらい過ぎな気づきだった。
そして、その鮮やかな発色に我に返って、再び作りなおして色んな鉢を置いた棚へ小走りで向かった。
「せんぱ~い、僕も入れてくださいっ。 」
「 いや~ 、降りましたねぇ~ 。 朝から降るとは思いませんでしたよ。」
「天気予報は曇のち晴れだったのになぁ。。」
「あ、ネットの天気予報、もう雨マークに変わってる! くっそ~。」
「 お、太陽? 」
と、今までかぐや姫に見えていたムスカリが背広の男性に見えた朝のひとときでした。