31年目のHappy Birthday ~第1章 31年目のメッセージ  1.再会(3) | I am say'S'

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 僕もカズエも優等生として育ってきたと思う。
 もちろん、僕も人並みに恋もしたし、遊びもした。 
 でも相手が優等生だと思うと何もできなかったと思う。
 少なくともカズエの前では僕はいい先輩を演じていたから
 これまで何も進展がなかったのは自然な結果といえる。
 でも実のところはどうしたかったのだろうか・・・。

 カズエからのメールをもらってから二人でキャバーンクラブへ行くまでは、
 あっという間だった。

 カズエからのメールに対して、僕は
 『今週は木曜以外ならいつでもいいよ。』と返信した。
 『私も同じです。』
 返事がきたのはほんの数十分後だった。
 僕は、
 『じゃあ、いつにしようか?』と返すと
 『ホームページを調べたんだけど、今日出演するバンドにちょっと興味があるの。』
 まるでメールで会話をしているような短いレスポンス。
 
 僕たちが再開したのは最初のメールをやりとりした翌日だった。