1986年3月13日、日本武道館で全日本プロレス対ジャパンプロレスの対抗戦が行われた。

 

6対6の対抗戦の中で最大の注目カードは長州力VSタイガーマスクだった。

 

2代目タイガーマスクは三沢光晴だからまさに夢の対決が実現した。

 

この対戦は見事な好勝負になった。

 

長州コールとタイガーコールが交差するなか、運命のゴング。

 

気合十分の長州力がショルダータックル。フライングメイヤーからの首4の字固め。

 

技術で技を外すタイガーマスクがトーホールド。さらに逆片エビ固め。足4の字固め。しかし長州力はそのままサソリ固めに強引に持って行こうとするが決まらない。

 

序盤は寝技の展開。脚を取るタイガーマスクだが、長州力もフェイスロック。

 

ロープブレイクで両者が立ち上がる。長州力がタイガーマスクをロープに飛ばしてエルボー。さらにタイガーマスクを抱え上げてオクラホマスタンピート!

 

長州力はサソリ固めを狙うが決まらない。長州力はタイガーマスクをコーナーに叩きつけてエルボー。さらにロープに飛ばしてショルダースルーをタイガーマスクが回転して立って着地し、長州力にフライングレッグラリアット!

 

大歓声。もう一度フライングレッグラリアット!

 

しかし、タイガーマスクがヘッドロックすると長州力がひねりを加えたバックドロップ! 強烈な一発。長州力はもう一発バックドロップ!

 

勝負に出た長州力がロープに飛ばしてリキラリアット・・・を交わしたタイガーマスクがフライングボディアタック!

 

さらにタイガーマスクがフィッシャーマンズスープレックスホールド!

 

決めに行くかタイガーマスクが長州力のバックを取ってジャーマンスープレックスホールド! カウントツウ。

 

タイガーマスクの攻撃が止まらない。長州力をボディスラムで投げ、コーナーポスト最上段からダイビングミサイルキック!

 

チャンスか。タイガーマスクが長州力をロープに飛ばしてドロップキック・・・しかし長州力がロープをつかんでドロップキックが不発。

 

ダウンしているタイガーマスクに長州力がサソリ固め! 入った。

 

しかしタイガーマスクは腕立て伏せのように両腕を立て、隙間をつくって頭を入れて技を崩した。サソリ固め外しだ。

 

ところが、長州力はすぐさまもう一度サソリ固め!

 

タイガーマスクはサソリ外しをしようと両腕を立てるが、長州力が力で潰す! 何度両腕を立てても腰を下ろして強引に潰す。

 

まさかギブアップか。今度は長州力が自らサソリ固めを外して、右腕を回す。

 

タイガーマスクが立とうとする。長州力はロープに飛んでリキラリアット! まさに猛爆。カウントスリーが入った。

 

技と技。力と力の攻防。見応え十分の真っ向勝負だった。

 

この対決は本当にいい試合だった。

 

プロレスには「いい試合」と「しょっぱい試合」がある。「いい試合」をたくさん観たい。