つい最近知った。とあるブログを読み、感動した。その人がブルーザー・ブロディのファンになったのは、ブロディが亡くなったあとだ。

 

動画を観たのだろうか。何かでブロディを知り、興味を持ち、ブロディのことをもっと深く知りたいと、ブロディ探究の旅に出かけた。

 

そして、ブロディのファンどころか、崇拝のレベルまで行ってしまった。まるで関羽雲長のようだ。

 

私もブロディを尊敬しているので、凄く嬉しかった。ブロディを知らない世代の人がブロディを見て興味を抱くのだから、やはりブロディは何年経っても色褪せない名レスラーなのだ。

 

今、小学生が「ルビーの指輪」を歌っていたりする。最近の曲ではなく昭和歌謡に魅了される十代の少年少女は少なくない。

 

私が映画を観てブルース・リーのファンになった時、ブルース・リーはこの世にいなかった。こういうことは決して不思議なことではない。

 

ならば、昭和プロレス。すなわちプロレス黄金時代をリアルタイムで知る者として、大いに昭和プロレスを語ろうと思った。

 

ブロディを崇拝してくれた、このようなファンがいるのだから、昭和プロレスを語る意義は大きい。

 

「昔は面白かった」という溜息ではなく、プロレスの面白さを熱く語りたい。

 

過去を振り返るのではなく、令和プロレスが昭和プロレスを超えることを願って書いていく。

 

 

平成プロレスしか知らないファンは、昔のほうが良かったという話を嫌がる。ネット上でも賛否両論の激論は繰り広げられている。

 

もちろん現代のプロレスでも、期待しているレスラーはいる。

 

石井智宏の試合は見入ってしまう。何といっても石井智宏の恩師は、昭和の最高傑作ともいうべき長州力と天龍源一郎だ。

 

偉大な二人のファイトスタイルを継承しながらも、力と力の真っ向勝負という石井智宏独自のプロレスを展開している。

 

高橋ヒロムの試合は面白い。完全なショーも時々あるが、本気のプロレスを魅せてくれる。

 

SANADAも期待しているレスラーの一人だ。

 

 

昭和の時代は、新日本プロレスと全日本プロレスと国際プロレスが地上波で放送し、さらに世界のプロレスという番組まであった。

 

今、地上波で放送しているのは新日本プロレスだけで、しかも深夜1時だ。どうしても録画になる。

 

興味がない番組を録画する人はいない。他団体は有料放送で観ることができるが、興味のないものにお金をかける人はいない。

 

私も少年時代、たまたまテレビを観たら、アントニオ猪木とマスクド・スーパースターの試合を放送していたのだ。

 

ゴールデンタイムだから、たまたま観ることができた。そして、何か知らないが興味を抱いた。

 

それから毎週プロレスを観るようになり、ファンになった。

 

猪木が卍固めを決めた瞬間にゴングが鳴ったので、この技はそんなに痛いのかと思った。即ギブアップだ。

 

全日本プロレスではブッチャーとテリー・ファンクの血の抗争に熱くなった。

 

そのうち、テリーの弟分のディック・スレーターが出て来た。喧嘩番長ディック・スレーターのファイトに魅せられた。

 

ブルーザー・ブロディ。スタン・ハンセン。ハルク・ホーガン。アンドレ・ザ・ジャイアント。ミル・マスカラス。ビル・ロビンソン。ハーリー・レイス。ボブ・バックランド。ダスティ・ローデス。タイガージェット・シン。

 

スターが勢揃いしていた。絢爛豪華だった。

 

今挙げた名前はほんの一部で、数え切れないほどの魅力あふれるプロレスラーが、夢の競演でリングを乱舞していた。

 

これから一人ずつ語ればブログネタは尽きない。

 

会社がどんなに演出を考えても、人材がいなければ厳しい。結局最後は「人」だ。「人」で決まる。

 

リングを彩るプロのレスラーがいなければ、ファンをエキサイトさせることはできない。

 

平成が終わり、今は令和プロレス。新しい時代の幕開けだ。

 

PRIDEやRIZINを観ている総合格闘技ファンをも唸らせる本気のプロレスを見せないと、ゴールデンタイムでの放送は厳しいと思う。

 

決して、UWFスタイルを見せるわけではない。純プロレスの面白さで真っ向勝負すれば行ける。

 

新日本プロレスが一時期、ハッスルやPRIDEの真似をして失敗するなかで、プロレスリング・ノアはもろ純プロレスを展開して、多くのプロレスファンをエキサイトさせた。

 

他の格闘技にはないプロレス本来の独創性を発揮すれば、再びのキングオブスポーツも夢ではない。