新商品の試食、人間レンタル、遺跡の発掘調査…あなたが「人生で一番楽しかった仕事」は？
「人生で一番楽しかった仕事は？」と聞かれると、30前後の時にパートとして働いたビニール加工の会社かな。この会社ではビニール素材で大きいモノから小さいモノを製作したり、テントやフレコンバッグ等の洗濯をしていた。
俺が入社した時は洗濯を担当し、同じ事を1日中やっていた訳だ。ラジオを聴きながらの作業だったので、1日があっという間に感じたものだ。しかもうるさい人がいなかったので、とても働きやすかった。月給は今よりも全然少ないが、作業時間は非常に安定していた。
2年目に突入すると洗濯は苫小牧の工場に任せる事になり、俺ともう1人の作業員は“本体”の方に廻った。本体も毎日同じような作業だったが、俺としては全然苦にしなかった。ところが盆前に社長からこの場所からの撤退を告げられ、その半月後にはリストラされてしまった。
工場のパートは僅か1年半だったが、最後まで仕事を全うしたつもりだ。自分から辞めた訳ではないので、未練は確かにあった。一緒に仕事しづらい人も特にいなかったし、まだまだ続けたかった。もしリストラされていなければ、少しは安定した生活を送れていたかもしれない。