殺意のバカンス | satonaka☆音の見聞録

satonaka☆音の見聞録

ブログの説明を入力します。

1985年の4月20日、このシングル盤が発売されました。デビュー曲です♪

そう、故・本田美奈子.さんがもし生きていたら、この日が記念日として周囲から大きな祝福を受けている筈なのです。

デビュー30周年★……

月日の流れというものなのでしょう。
この頃はまだドーナツ盤で、これも時代(今の若い衆にこのフレーズを口にしても、もはや通じない場合が多い)……
没後しばらくしてオークションで入手しましたが、仕様はピンクのカラーレコードでした。色々目新しさを考えていたのでしょう。

本田さんは たてまえ上はアイドルとしてデビューしましたが、その “アイドル” として扱われる事がとても嫌いだったらしく、それ故に所々で反骨精神を露にする若い頃の歌手人生であった様な印象を受けています。
このデビュー曲も本来は違うものが用意されていたのですが、アイドル色な曲調を嫌い、本人が直訴したものと聞いております。


『殺意のバカンス』
作曲   筒美京平
作詞   売野雅勇

抱きしめて 背中から Ahh
爪が真夏の碧さに
染まるくらいに
男には 見れぬ夢が
そうね 女を綺麗にするわ
優しく Darling, Kill Me Sweet

銀のワインを口移しに
飲ませたい 水の中
プールサイドで 髪ほどけば
眼差しも まどろむでしょ

誘惑するつもりで
金のピアス 水に投げた
拾ってね ごらんよ
唇探すよに Ahh

抱きしめて 裸のまま
夢で踊ったワルツのように
密かに
楽園を 追放(おわ)れて来た
人は
哀しい恋しかできぬものなら
恋は嫌よ

名前聴いても 教えないわ
眼を伏せて 笑うだけ
心はいいわ 唇だけ恋しましょ
昼下りに

気の済むよになさいと
細い指を 濡れた髪に
まっ赤な マニキュア
殺意に似ているわ Ahh

抱きしめて 背中から Ahh
爪が真夏の碧さに
染まるくらいに
男には 見れぬ夢が
そうね 女を綺麗にするわ
優しく Darling, Kill Me Sweet


この様に よくよく歌詞を読んでみると、アイドルのデビュー曲としては少し大人び過ぎているのは否めません。
この話の経緯からも 当初から本格派の歌手を志していた事が読み取れます。

筆者がブラウン管(これも古い)で本田さんに出会ったのは デビューして既に2年近く経っており、なので当時の事はよく知りませんでした。…
つまり “マリリ~ン♪” もリアルタイムでは視聴しておりません。カラオケで歌ってる人も多かったので 曲だけは知ってましたが、、
もうこの頃は歌もかなりロック調になっており、それを飽くまでもポップな手法で唄い上げる 独自の垢抜けたポップスでした。海外の名だたるアーティストたちが曲を書いていた事もありますが、作品負けしないアイドル離れした歌唱力は 筆者の素人耳にも明らかで、歌謡番組に出てた他のタレントとは一線を画していました。
よくミュージカル以後の本田さんに “アイドルの殻から脱皮して…” のような言い方する人たちがいますが、この頃から凄かったのです。後に様々な方面で才能を発揮する資質は元からあったのです。

そんなこんな 気が向いた時は少し歌謡番組にもチャンネル回すようになり 間もない頃、本田さんがスタジオに登場する振舞い
に 或るものを感じました。なにやら
「私は井戸の中の蛙じゃありません」と、
顔に書いてある… というか、全身で主張しているように見えたのです。
筆者はその時、とても共感を覚えてしまいました。
この娘は◯か ×か……△はあり得ない極端なタイプであろう。と、それは将来スゴい事をやってのけそうな? 秘めたる無限大の可能性を予見させるほどのものでありました。ちょっと思い込みも入ってましたが、、

しかしそれが単なる思い込みでなかった事が後となって立証されていったのです。
その功績は周知の事ですので ここでは記しませんが、
至高の領域に目前まで迫っていたといっても過言ではないでしょう。

デビューから今日で30年★……
もし生きていたらなら どのような領域に踏み込んでいたでしょうか?
それは今となっては “神のみぞ知る” ものでしかありません。

しかし本田さんが好きな方々はそれでも思い浮かべてしまう事でしょう。
筆者もまた例外ではありません。
たとえ命が断たれて10年近くの月日が流れようと、
今日この日が大切な節目の日であることには変わりないのです。