昨日(10日)は、琵琶湖のほとりにある陸自大津駐屯地で開催された中部方面混成団・大津駐屯地記念行事に参加して参りました。

佐藤も京都福知山連隊長時代 、訓練で訪れたり、部下隊員が教育でお世話になった大津駐屯地です。



大津駐屯地は戦前は海軍の航空基地、戦後は米陸軍の駐屯地となりましたが、昭和34年に陸自大津駐屯地として開設され、幾度の改編を通じ、平成20年、第2教育団が中部方面混成団に改編される現在に至っています。

現在の大津駐屯地主要部隊は、中部方面混成団本部、第109教育大隊、第4教育隊です。また、中部方面混成団は、第47普通科連隊(海田市、善通寺), 第49普通科連隊(豊川)の二つのコア連帯を隷下におき、即応予備自衛官の訓練等を受け持っっています。

まさに常備自衛官と予備自衛官の接点となり、主に教育訓練面で、中部方面隊を力強くバックアップしている駐屯地です。年間、約3900名の隊員が、この大津駐屯地から巣立って行きます。


団の教育方針「戦うための教育、心のための教育」よい言葉ですね。


整列する隊員の後ろに見えるのは、天台宗の総本山、延暦寺がある比叡山です。多くの歴史の舞台となり、またそれを見てきた比叡山、大津駐屯地が開設された昭和34年当時の座主の書「一隅の照らす」の書も、団本部の応接室にありました。バックに比叡山があると整列する隊員がより一層凛として見えます


団長は、佐藤の防大の一年先輩の武政一佐です。整列する隊員の前を武政団長が巡閲する度に「頭(かしら)右」の号令、隊員が緊張する一瞬です。


佐藤からは祝辞の中で、教育訓練重要性と自衛隊の一番の任務は災害派遣ではなく国防であることを強調させていただきました。

ややもすると来賓の中には、その祝辞の大部分を災害派遣にあてる方がおられますが、自衛隊は災害救援部隊ではありません。自衛隊が教育訓練を災害派遣とか国際貢献を中心に行ってしまったら、間違いなく弱い自衛隊になってしまいます。

敵が攻めてきた時に国を守り切るためのこれでもかという厳しい訓練をやるからこそ強い自衛隊が出来上がり、その応用で災害派遣や国際貢献での結果に繋がります。

私が派遣されたイラクでもそうでした。事前に準備した以上のことはできません。実際に、英国の参謀長に言われました。「自衛隊の任務は、見方によってはウサギの任務かもしれない。ただ、ウサギの任務をウサギでやったら間違いなく失敗し、命を落とすだろう。ウサギの任務をライオンでやるからこそ上手く行き、命を守れる」

その思いを祝辞に込めました。


いよいよ観閲行進、この大津駐屯地では、多くの部隊による徒歩行進が注目です。他駐屯地ではなかなか見ることができません。その中心が教育部隊で、その中でもこの4月に入隊した新隊員405名の行進には大きな拍手が。約1ヶ月の訓練でここまで立派になりました。威容さも見え隠れするほどです。


女子新隊員126名の行進も。やはり初々しいですね。


普通科コア連隊の行進は、車両行進です。装備する火器等も携行しています。


晴天にも恵まれ、また自衛隊への大きな期待から、多勢の来場者で賑わいを見せていました。ご盛会おめでとうございます。