ダライラマ来日公演のプレイベントとして、田坂広志さんと「場の研究所」の清水博さんの対談セミナーを見てきました。


清水さん


■生きるということはシナリオのないドラマ


ドラマを演じられなくなれば生きていられない


生きていること:科学理論で扱える
生きていくこと:科学理論では扱えない


■二重生命:命の中の命


舞台としての生命と役者としての生命

この当たりは「場の思想」と言う本に詳しいです。


田坂さん


■心とドラマ


心とは人生の連鎖に物語をつけて行くもの

物語を見つけられれば人生を能動的に生きられる


清水さん


■敗戦の経験


苦しいときは「もらう」ではなく、「与える」ことで力が出る

人生は舞台のほうから来るもの。今舞台がどうなっているのか?

年を取ると「持っていること」は重荷になる


司会者

「蜘蛛の糸」下に群がる人の糸を切るのか、一緒に上ろうと思うか


田坂さん


■仏教の苦:つきつめるとエゴ


小さなエゴ(小我):奪う
大きな自分(大我):与えることに喜びを感じる


贈与とは:命を頂いて生きていること

生命は命を頂いて生きている
人生は投影機。心は映されているもの。


どういう心を使うかで自分は変わる。
命のことを考えた生き方をしているか。


■宇宙のドラマ


137億年前、宇宙は真空から生まれた

ビックバンの直後にフォトン(光)

壮大なドラマ


宇宙に「どのようなドラマを考えているのか」と問いたい


空即是色色即是空

(西洋の分離している哲学では見えなかったもの?)


■セルフコントロール


セルフコントロールしたいけど出来ない自分がいる。

親鸞:悪人正気説?悪人の方が早く成仏できる?
法然:念仏を唱えれば救われる。

そのままでいい。


清水さん


■外に問う:近代の思想


近代は、人間が世界に光を与える。
自分とは何か?ということを余り考えなかった。
CO2の責任の押し付け合いをしている限り解決しない。


■内に問う:悪を自分の中に引き付ける


ボンブ?:自分の中に悪をひきつける。

→自分の中に悪を見ると態度が変わる。電気を消さなきゃ!!


CO2の責任は自分にあると一度考えてみると変わるはず。


■生命倫理


自分だけではなく、生命を贈与されて生きている。
キリスト教の原罪のような罪の意識を持つべき。


田坂さん


■科学者の倫理観


倫理観とは:ロゴスの限界

考えることでは突き抜けられない世界がある


「感じる」こと


龍村仁「ガイアシンフォニー」を見終わった後の感覚


「センスオブワンダー」


科学の倫理観とは:科学の限界を知ること


■科学の限界突破のきっかけ


複雑系の科学:生き物のようなシステムを考える


要素還元的な問題から逃れ、包括的な考え方を追求している


■複雑系の先


ケンウィルバー「意識のスペクトル」がオススメ


そもそもものを考えるときに「私とはなにか?」ということをしっかり見つめないと、どこに意識のスペクトルを当てているかがわからない。


「私とは何か?」


清水さん


■分かれてみているものは限界がある


分かれていないものをどう考えるというのが清水博さんの課題


家で子供が病気になったら心配になる→つながっているから

ドラマを考えるときは、全体のつながりを見なければいけない


■縁起:人は刻々と変わるもの


縁によって常に変わる

他のものとの関係(過去も含む)により変わる


場からの縁と、人との縁により絶えず変わっていく

エントレーベント?という実験もある


■生物学的公理


「自分が環境に合わせようとすると環境のほうも自分に合せてくる」


環境と整合的かどうかということで、「危ない」とか「良い」とか自然と判断しているもの


■2重生命とは


自分の中に大きな生命が映されているという考え方


■華厳経


縁起によって存在がどう生まれるかが書いてある。


(例)家はどうして家?
沢山の部品がある。一つでも欠けたら家でなくなる。
瓦は家の屋根についてからこそ瓦となる。
全体の中でそこにあるからこそ瓦になる。


田坂さん


■「空」とは


アーヴィンラズロ

裏返してみると空の中に全てが存在していた


真空がゆらいでこの世界が生まれて、
この世界は予定調和ではないのだろう。


進化はジャンプする
真空→物質→生命→精神

生命が生み出した精神も進化しているのでは?


仏教、フロイト、ケンウィルパー


清水さん


■「空」とは


かえるはかえるの神経系と知覚を持っている
人間は人間の神経系と知覚を持っている

色は人間が付けている概念。

文化によって色の概念も変わる。(フランスの色と日本の色も違う)

そうしてつきつめると自分たちが見ているものが、どれだけ「ある」と言えるのか?


人は輪郭が見えると「ある」と捉える。


鈴木大拙 自己肯定と自己否定を統一することで自分の考えを持つということ。


田坂さん


■幸せ


強い言葉は使うことで思考停止になることがある


幸せを論じていることが不幸せ。
幸せは追及するものではない


「感謝」している瞬間が幸せ


田坂さん


■科学について


物質と心は対立ではないかもしれない


清水さん


■2重生命の分かれ目は


細胞が死ぬということも生命現象だから死も生命現象


イエスキリスト、釈尊は、死んだ後からこそ「生きている」。


【参考エントリー】
■書評■:「場」について柳生新陰流から学ぶ「生命知としての場の論理」清水博


2008年9月度おすすめ書籍ランキング


【参考図書】


「意識のスペクトル」ケン・ウィルパー

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【編修後記】
一緒に公演を見た坂本さん曰く、清水さんと田坂さんの対話の斬り合い、せめぎ合いと間合いが面白かったとのこと。「その世界」ほとんど私には見えていないのですが、、、というよりそういう聴き方をしていないということに気づきました。



本日も有難うございました。


多読書評ブロガー石井

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