フランス駐在中同じ部署だったインド人が、出張で日本に来ていたので、週末一緒に鎌倉に行ってきました。

彼は半年ほど前に家を買って引越しましたが、以前はヴェルサイユに住んでいたため、我々家族がヴェルサイユにいたときにはプライベートでも会うことがあった、仲の良かった同僚。

あいにくの雨だった土曜日は、観光客も少なく逆に良かったかも。鶴岡八幡宮もいつもよりしっとり厳かな感じが漂っておりました。そして定番の大仏も、観光名所、くらいの感覚でいたけど、小雨の中、山を背景に座禅をくむ仏様をじーっと見ていると、やっぱりパワーある場所だなーってしみじみ感じ入ってみたり。

この日は私の住んでる街でちょっとしたイベントがあり、そこにも彼を連れていくべく、鎌倉はほどほどに私の住む街へ。

予め同僚には言っておきました。かなり地元感満載なイベントだよって。でも、初めて日本に来て、観光客なんて１人もいるはずがない地元の小さなイベントに参加するのもきっと楽しいからって。

結果、彼は思いっきり楽しんでくれました。

そのイベントというのが、何度か書いている、いつもクラフトビールを飲む大好きなカフェで、年に一度行われるチリコンテストなるもの。そもそもチリコンテストって何？笑

クラフトビールを出すお店やクラフトビールメイカーなど8つのチームがチリコンカルネを作り、全て食べ比べてお気に入りのチリコンカルネに投票するっていうコンテスト。入場料払ったら8種類のチリコンカルネを食べれます。ビールは別払い。

小さな店内はとっても賑わっておりました。入口でお店のお手伝いをしていたアメリカ人の男性は、以前会ったことがある俳優兼いろんなことをしている人でした。長澤まさみが出ている詐欺師のシリーズ系映画にも出ている人。私のこと覚えてるー？って聞いたら、もちろんって言っていたけど、うーん、怪しいもんです。笑。でも同僚には、日本の有名な映画出てるんだよーって、まるで旧知の仲かのように紹介する私。笑。続けてチリコンカルネのカウンター近くにいたのは、ご近所に住む有名なイラストレーターの男性。この方、つい最近まではお見かけしても、有名な人だから気安く話しかけてはいけないような気がしてて話しかけられなかったけど、先日町内会の餅つきですっかり仲良くなることができました。で、同僚に紹介。本当に気さくでめっちゃいい人。かっこいいし。そしてこのカフェの店主のアメリカ人にも同僚を紹介。

お店の中は身動とれないくらいごった返してましたが、夫を発見し合流。同じ街に住むイギリス人の友人２人と飲んでました。うちの娘は、ちょっと前にうちのお隣さん一家と家に帰ったとのこと。

夫とイギリス人2人と同僚とローカルクラフトビール飲みながら、チルアウトです。イギリス人の１人はフォトグラファーで１人はミュージシャンですが、２人ともトークがめっちゃ面白くてたくさん笑わせてもらいました。

このカフェのヴィーガンケーキも注文。

この街で生まれ、今では日本のクラフトビール好きに知らない人はいないくらい有名になってるビールの代表の方もいました。このカフェとこのビールが協賛のイベントなのです。その方は会えば挨拶するけど、同僚紹介するってほどには親しくない。でも、あの人がこのビール作ってるんだよーって教えました。

俳優だとかイラストレーターだとかビール作ってるとか、いろんな人が築１００年以上のボロボロの狭い民家カフェでごった返してチリを食べてビールを飲んでる不思議なイベントは、私まで夢心地です。ましてや初めて日本に来てこんな場所に来ちゃってる私の同僚には、さぞかし奇抜な経験だったことでしょう。

インドで（多分）裕福な家庭に生まれ、エンジニアの学位を取り、フランスでMBAを取ってるエリートな彼は、この日の夜はMBA同期の日本人たちと東京で飲み会もあったそうですが、その夜彼から来たメールには、言葉でどう表したらいいかわからないほどAmazingな1日だった、ありがとう、と書いてありました。

私はこういう形で人に喜んでもらえることが好きです。自分も楽しんで、相手も喜んでくれる。彼にとって、普通の旅行では体験しないようなディープジャパンだったことでしょう。