忍冬(スイカズラ)
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写真は山田案山子さん提供

 スイカズラは山野に自生し、ヤブガラシのようにしばしば灌木を覆いつくす。

 実家の北側の斜面でも旺盛に蔓を伸ばし、ヒイラギやハコネウツギの枝にからまった。初夏のころには甘い香りがただよい、黄色に変じた花と白い花弁の混在がきれいだった。この混在した様子を愛でて、金銀花とも呼ぶとか、なぜ忍冬の漢字をあてるのかとは、辞書・事典類に詳しい。

 スイカズラは、放っておくと蔓も太くなる。蔓に覆われた樹木を助けるために時々は刈り取る必要がある。たいていは花の盛りが過ぎた夏休みの作業にした。そう、中高生だった私や兄がかり出されて働いた。蜂を追いつつ剪定した記憶がある。

 芳香に蜂も溺るか忍冬  (ひとみ)

 スイカズラの脇には、桑も自生していて、その実が熟すのと、スイカズラの開花期は重なっていた。

 ♪山の畑の桑の実を 小籠に摘んだはまぼろしか

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