「87歳の患者さんの膀胱全摘が無事終了 元気に退院の予定です~。」 | 院長徒然

院長徒然

「院長のある一日」ということで、日常のことや気づいたこと、院内での出来事などを気ままに綴ります。

87歳の膀胱がんの患者さんの膀胱全摘を先日行いました。無事順調に回復され、もうすぐ退院予定です。

ご高齢の方の大きな手術に関しては、慎重にその適応を考えてゆかなければなりません。しかし決して何歳だからもう手術はできないという年齢だけで決められるものではないと考えています。

当院では安全に麻酔・手術ができるように、
①泌尿器科以外のご病気の状態もしっかり考慮すること。
②安全に手術可能な病気の状態(周囲への浸潤・癒着がない)かどうか。
③術前や術後の管理、入院が安心して過ごせるかを考え、麻酔科、泌尿器科、他科の先生にもご相談をさせていただく。
そして看護師さんとも相談して手術を決めています。

80代後半の患者さんでも、安全・安心して治療が可能と考えられ、手術により予後だけでなく生活の質(クオリティ オブ ライフ QOL)が保てることが、期待できるならば、患者さん・ご家族と十分相談したうえで、手術を決断しています。

がんの状態とともに、血尿や頻尿などのつらい症状がなく今後の時間を過ごせることは、大事なことと考えています。

ちなみにこの患者さんは、明るくユーモア満載の方で、病棟のアイドルです!

 


(写真は冬直前の豊富町)