世田谷区の新BOP(BOP/学童)の時間延長について
先月(12月)17日の福祉常任委員会で、一昨年4月から実施してきた、新BOPの時間延長についてモデル校5校の実施結果などが報告されました。
モデル校5校での実施内容は以下:
-⁻実施校:桜、下北沢、多摩川、喜多見、千歳台小学校(区内の5地域から各1校)
-実施内容:現行18時15分の終了時刻を19時15分に延長。延長利用には、保護者の就業時間やお迎えなどの要件
1年半ほどの実施状況を経て、利用状況については、平均2.3%。
最も利用率の高かったのが喜多見小学校で4.1%、最も低かったのが桜小学校の1.5%というものでした。
この時間延長モデル事業が始まる際(今から2年前)や、半年経過のタイミングで利用状況の報告があった際などに、
私はじめ会派としても主張してきた論点としては、「今の新BOPの内容面がそのままでただただ時間延長することは、子どもにとってどうなのか」「子どもの視点にたってまずは、内容面の課題を解決すべき(その上での時間延長であるべき)」というものでした。
今年度に入ってからは休校になっていたこともあり、利用状況やアンケート集計も止まった状態で今回の報告になったわけですが、モデル事業開始当初も低調でしたが、年間通じての平均利用率は2.3%と。
「2年間のモデル事業をやってみたけれど、低い利用率でした」とあればこれをもって時間延長事業はいったん見直しをするというのが筋です。
・・・がこの利用状況の報告とともに区が出してきた今後の方向性としては「もう1年、今度は18時半までの利用延長(15分延長)でやりたい」というもの。
これには、福祉常任委員会に所属するほぼ全会派が異議・反対を唱えました。
利用状況の報告(平均2.3%)とともに示された、時間延長に対するアンケートでは、利用希望と答えたのが49%あります。
このことからわかるのは、「遅くまで預かってもらえるなら利用したいけれど、実際は利用しない(できない)」という実態であり、そこの乖離がなぜなのか?選択肢になり得ていない要因は何なのか?ということこそ、区が掘り下げて解決すべき方向性のはず。
おりしも、コロナ禍により、区では来年度予算編成にむけてすべての事務事業を見直し(縮小・削減)作業をしており、
一般会計予算から115憶円超を削減しようとしている最中。
当該時間延長モデル事業は、利用率が2.3%だったのであれば、いったん時間延長を元に戻して上述の課題解決のために舵を切ってほしいです。