乃木坂46は12月12日から14日までアンダーライブファイナルとクリスマスライブ3公演を有明コロシアムで行いました。

夏には3万人規模の神宮ライブを経験した乃木坂の勢いは本物で、このシリーズも心配されたアンダーライブも完売。クリスマスライブはかなりのプレミアムライブになり入れなかったファンが続出しました。  

そして、16日には乃木坂のメンバーも出演したAKB紅白が行われました。  

これらのライブを通じて感じたことが多々あったので、レポと感想、そして、今後の提案をしてみたいと思います。  

まずはアンダーライブファイルからです。

このライブは今年行われたアンダーライブの最終公演という位置づけです。
10月に行われたアンダーライブはセカンドシーズンとして、六本木ブルーシアターで12日間18公演というロングランで行われた人気ライブでした。  

1000人の規模のライブハウスからいきなり8000人のキャパの箱を埋められるのか。。。
ファンの間でも話題になりましたが、無事ほぼ完売し、当日を迎えました。

これは、乃木坂ファンの幅広い推し(DDとも言うw)が後押ししていたことは言うまでもありませんが、やはり前回のシリーズの評判が非常に良かったからなのだと思います。  

アンダーライブのパフォーマンスクオリティは既に選抜を超えています。
それは、ライブパフォーマンスのみと言う意味です。

もちろん、ライブはパフォーマンスだけではありません。 オーラや、存在感なども重要な要素なのかも知れません。 そういった総合力では選抜に軍配が上がりますが、それ以外のライブの要素をアンダーは素晴らしい経験で積み上げて来ました。
しかも、ほとんどのパートを生歌で行ってきたのが特筆すべきことでした。  

そして今回のアンダーファイナルでは非常に面白い企画と試みをしていました。 それは、全員センターと言う企画です。

アンダーライブに出演するメンバー全員が(厳密に言うと違うが。。)クジを引いて曲を決めて、その曲のセンターポジションをやるという仕掛けです。  

これは、ある意味目からウロコというか、どんなアイドルグループでも、こういう企画をライブで実践したことはないと思います。  

結果的にセンターポジションオーディションのようなライブになりましたが、非常に楽しく刺激的なものを観ることができました。(詳しいセトリは下記をご覧下さい)

 この企画がセトリのほとんどを占めた為に、10月に行われたライブとは全くちがうコンセプトになりましたが、今回は斬新でした。  

その理由は。。。  

アンダーライブとはそもそも何の為にやるのか? ということから考えてみると面白いかもしれません。  

乃木坂のアンダーライブとは、選抜以外のメンバーで行われるものです。 その中には選抜に入ったこともあるメンバーもいれば、2期生は選抜経験どころか、ずっと研究生として扱われているものもいます。
 
本来ここでは、次の選抜を狙うメンバーがギラギラとしたパフォーマンスを見せるべき、いわばアピールの場であるわけです。

現在の乃木坂の欠点は、選抜メンバーの1列目、2列目にあたる10名~12名のメンバーがほぼ固定されてしまっていることです。3列目も多少の変動はありますが、入れ替わるメンバーも固定化されているのが現状です。  

つまり、センターは少しずつ変えてはいるものの、主要なメンバーは固定化されてしまい、予定調和になっていることが非常に気になります。  

しかも、AKBグループとちがって、チーム制と専用劇場を持っていないので、アンダー常連になってしまうとなかなかアピールする場がない。TV出演ももちろん選抜が中心です。 そういう意味でアンダーライブが始まったことで、アピールする場がようやくできたといっても過言ではないのです。  

そして、今回の全員センター企画は、8000人の前でそれぞれがアピールする場としては最高の舞台でした。  

センターとは、トップアイドルがやるというよりも、センターになるべき人がやるべきではないかと思っています。

つまり、センターが似合う人、センターオーラを持っている人が存在するのではないかと思っています。  

今回の全員センターでそのオーラを感じた人が何名かいます。 それは、会場全体も感じたのか、メンバーコールで顕著に表われていました。
寺田蘭世、佐々木琴子、相良伊織、新内麻衣、がそのメンバーでした。
すべてが2期生であり、3名は正規メンバーになっていない研究生です。  

恐らく、同じ感触をあの会場にいたファンは感じたのではないでしょうか。

理屈ではありません。 そのメンバーの持っているオーラとしか言いようがありません。 あるいは、パフォーマンスしている時に出る、必死さや、上昇志向などの自己アピールが感じられることも重要なのかも知れません。  

この4人はもちろん注目されているメンバーではありますが、今回の機会がなければ実際にセンターになったらどうなるのかという妄想をすることはできなかったと思います。  

今回のアンダーライブが試験的に行ったことは、今後ひとつの乃木坂の武器になるかも知れません。  

それは、なぜか。。。  

アイドルグループ、特にAKBグループのようなスタイルで活動を行っているグループには、常に健全は競争原理が必要です。 競争の結果は主に握手会人気で出ていますが、それだけではありません。

いかに露出を勝ち取るか、その機会を勝ち取るかが非常に重要になります。  

露出が増える、キャラクターが立ってくる、人気がでる、握手会の券が売り切れるという好循環をどうにかして勝ち得るかどうかは、アイドルにとっては非常に重要なのです。  

ここからはひとつの提案です。

今回行ったこの全員センターライブを続けて行き、その結果を選抜に素早く反映させることができないか。。。  

それは、プリンシパルで行っている、毎日が選挙のようなスタイルになります。  

たとえば、選抜決定の際にシャドー選抜を決めて、実質的なダブルスタンバイにする方法もあると思います。

つまり、選抜の各ポジションにもうひとりずつの選抜、シャドーメンバーを作る訳です。

そして、3ヶ月間のシングル発売期間に選抜が入れ替わるようなチャレンジできる機会を作るもの面白いかもしれません。  

(これは、以前見た早稲田大学のビックバンド、ハイソサエティオーケストラで実際に行われていました。そこでは、定期的にレギュラーポジションにアンダーメンバーがチャレンジする機会を与えられていました。そのことで、学生ながらプロ並みの非常に高いレベルの競争力を維持し続けていました。)  

今回のアンダーライブはそういう意味で、非常に試験的で斬新なチャレンジがあり、乃木坂発信の新しいオリジナルな公演を行える可能性を感じられるものだったと思います。  

AKB の公式ライバルに一歩近づいたな、
と感じられたライブでした。

CD の売り上げを競うことがライバルではないはずですから…

(クリスマス公演、AKB紅白のレポはその②③で書きます)


■2014年12月12日;東京 有明コロシアム アンダーライブセットリスト

01. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
02. ここにいる理由
03. 狼に口笛を
04. 制服のマネキン
05. ぐるぐるカーテン(センター:樋口日奈)
06. 春のメロディー(センター:寺田蘭世)
07. 夏のFree&Easy(センター:齋藤飛鳥)
08. 扇風機(センター:伊藤万理華)
09. バレッタ(センター:相楽伊織)
10. 音が出ないギター(センター:川村真洋)
11. 失いたくないから(センター:川後陽菜)
12. 指望遠鏡(センター:中田花奈)
13. 左胸の勇気(センター:能條愛未)
14. 世界で一番 孤独なLover~月の大きさ~
何もできずにそばにいる~会いたかったかもしれない ※ミュージカル
15. 生まれたままで(センター:伊藤純奈)
16. 涙がまだ悲しみだった頃(センター:和田まあや)
17. やさしさとは(センター:渡辺みり愛)
18. サイコキネシスの可能性(センター:伊藤かりん)
19. ロマンスのスタート(センター:中元日芽香)
20. ハウス!(センター:畠中清羅)
21. 君の名は希望(センター:新内眞衣)
22. 気づいたら片想い(センター:永島聖羅)
23. シャキイズム(センター:井上小百合)
24. ダンケシェーン(センター:北野日奈子)
25. ロマンティックいか焼き(センター:斉藤優里)
26. そんなバカな…(センター:鈴木絢音)
27. ガールズルール(センター:佐々木琴子)
28. 初恋の人を今でも

<アンコール>
29. 13日の金曜日
30. 乃木坂の詩

※山崎怜奈は学業のためアンコールのみの出演