私の子供の頃に「今井科学」というプラモデルのメーカーがありました。私は「イマイ」とカタカナで記憶しているんですが、ネットで画像を見ると、箱の絵には「IMAI」とアルファベットで書いてありますね。

 そこで「ジェットモグラタンク」ですが、私の子供の頃に「サンダーバード」というイギリスで作られた人形劇が大ヒットしまして、私たちこどもは、そこに出てくるメカに夢中でした。大モノとしてはサンダーバード1号~6号があるのですが、私は、2号に格納されていて、2号が現地に着くとコンテナから出てきて地中にもぐるジェットモグラタンクが大好きでした。ちなみに、ウルトラセブンに出てくるマグマライザーも地底のもぐるメカですが、ジェットモグラタンクによく似ていて、これは、ウルトラセブンがサンダーバードにインスパイアされたということなんでしょうか。円谷英二さんはメカにこだわっていましたね。「マイティジャック」に出てきたMJ号もかっこよかったですね。

 横道にそれました(すぐに横道にそれてしまいます、気を付けます)。今井科学からプラモデルでジェットモグラタンクが発売されると、すぐに買いに行きました。昭和42年の発売で450円だったようです。その頃ではけっこう高かったですね。私の11才のときです。きっと母親にまとわり付いて「買って、買って、買って(以下エンドレス)」とせがんだんでしょう。

 私の父親は転勤が多くて、ジェットモグラタンクを含めいろいろなプラモデルは引っ越すときに捨ててしまったようで、今はもう手元にありません。でも記憶をたどると、そのギミックの素晴らしさをまざまざと思い出します。

 ネットで写真を見れる方は見ていただきたいんですが、そのギミックとは以下のとおりです。

①    ドリルが回転する。しかも先端の小さなプロペラが反対方向に回転する。

②    両脇に付いているキャタピラが前後に動く。

③    ジェットモグラタンク本体が走る。しかも前進と後退をする。

④    ジェットモグラタンク本体を台車(キャタピラタンク)と連結すると、キャタピラタンクが戦車のように動く。しかも前進と後退をする(→これがすごい)。

⑤    バネ仕掛けでミサイルを発射する。

 どうでしょうか。このようなメカが好きな方は欲しくなったんじゃないでしょうか。私は、こどものときは毎日飽きずにこれで遊んでいました。畳に顔をつけて、キャタピラタンクが動くのを見ているだけでワクワクしました。

 大学のときに、どうしてももう一度この目で見たくて、そのころはアオシマが販売していたんでしょうかはっきりしませんが、とにかくもう一度購入して組み立てました。やはり素晴らしい出来だと思いました。残念ながら、このジェットモグラタンクも今は手元にありません。どうやら結婚のときに捨ててしまったようです。

 思い出したことがあります。「サンダーバード秘密基地」というプラモデルがやはり今井科学から発売されていて、かなり値段が高く、クリスマスプレゼントとしても、とても「買って、買って」と言えるものではなかったので、雑誌の広告を見てため息をついていました。ネットで当時の価格を調べたところ2,200円で、今の物価に直すと2万円以上するものでした。