「【新釈】走れメロス他四篇」 森見登美彦 2007-116 | 流石奇屋~書評の間

「【新釈】走れメロス他四篇」 森見登美彦 2007-116

森見登美彦氏「【新釈】走れメロス他四篇」読了しました。

まったくもって、これ以上、自分の読書歴を恨んだ瞬間はございません。


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森見 登美彦
新釈 走れメロス 他四篇
出版元
祥伝社
初版刊行年月
2007/03
著者/編者
森見登美彦
総評
19点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
異様なテンションで京都の街を突っ走る表題作をはじめ、先達への敬意が切なさと笑いをさそう、五つの傑作短編。◆山月記◆薮の中◆走れメロス◆桜の森の満開の下◆百物語<<紀伊国屋BOOKWebより抜粋>>


前述したとおりでございます。
この5つの短編は、まず間違いなくその原本を知らないと、楽しめないのだろうなと率直に思います。

せいぜい「走れメロス」の概略を知っているくらいで、それでいてこちらの「走れメロス」は相当面白かったので、その点が大変悔やまれるわけです。

もちろん原本を知らなくても相変わらずの「京都のダメ学生節」は炸裂であり、それだけで十分楽しめるのですが、原本を知っていたら、どれだけ楽しめたのだろうと想像するとこれまた悔しいわけです。

相当、原本を意識しているとあとがきにあり、それでいてまったく違う内容だったりして、でもでも、原本読んでいる人は、「はぁなるほどね、こういうアレンジしてきたのね~。分かる分かる」なんて思ったりするんだろうなと想像すると、とてつもなく悔しいのですね。

ということで、追って原本を読み漁り、改めて本作を読んでみたいと思いました。

と、悔しがっているだけですが、終了します。