2006年12月02日(土) 02時41分36秒

「バスジャック」 三崎亜記 2006-158

テーマ:★読後感想:作家別【ま・や行】
となり町戦争 」の三崎氏。
最新短編集「バスジャック」読了しました。

ちなみに本書のHPはこちら
読者投票とかあって、読了後に見てみると、感慨深いものがあります。

amazonリンク

三崎 亜記
バスジャック
出版元
集英社
初版刊行年月
2005/11
著者/編者
三崎亜記
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
バスジャックブームの昨今、人々はこの新種の娯楽を求めて高速バスに殺到するが…。表題作他、奇想あり抒情ありの多彩な筆致で描いた全7編を収録。 <<Amazonより抜粋>>


05年2月~9月の「小説すばる」に掲載された全7編の小説集です。
ちょっとだけ驚いたのは、それぞれの作品の長さが違うんですね。
余計なことですけど、同一の雑誌に連載(?)する時にこれだけ長さが違うのはどうなんだろ?って思っちゃいました。

閑話休題。

7つの作品に共通しているのは、文の質感のような気がします。
となり町戦争 」でも同じ印象を受けましたが、氏の文体・言い回しは、独特なものがあって、なかなかちゃんと表現できないのですが、簡単に言うと「淡々としている」といった感じです。

で、この「淡々さ」で、不思議な話(例えば表題作「バスジャック」では、「バスジャック」がブームとなり、あげくルール化されてしまった世界での話)を語られると、この物語の世界が、当たり前なことのように錯覚したりします。
このギャップ感(ミスマッチ感)が、なんとも独特な雰囲気を醸し出している訳です。

それから、氏の着想も素晴らしいです。
本書の比較的長い小説である終わりの2編「動物園」や「送りの夏」は、それぞれ、現実世界ではありえない世界を描いているのですが、そのアイデア・世界観ってものが、個人的に相当気に入りました。
雰囲気は初期の村上春樹氏の不思議系短編に近い感触を受けました。

で、欲を言えば、この世界を長編で読みたかったわけです。
特に「動物園」で描かれるビジネスとしての動物表現(という表現しかできませんが)また、それを許容する世界そのものなどは、競合とか陰の○○とか、本当の動物との関係とか、いろんな関連性で、もっと世界観が広がるだろうなぁと思ったりもして。

当然ながら着想の広がりから一つの作品が生まれるわけで、そういった意味では、今後に大いに期待できる作家さんの一人なのかもしれません。
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

流石奇屋ヒットさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントをする]

コメント投稿

AD

Ameba人気のブログ

ジャンル人気記事ランキング アラフォー女子ジャンル

Amebaトピックス

    PR

    ブログをはじめる

    たくさんの芸能人・有名人が
    書いているAmebaブログを
    無料で簡単にはじめることができます。

    公式トップブロガーへ応募

    多くの方にご紹介したいブログを
    執筆する方を「公式トップブロガー」
    として認定しております。

    芸能人・有名人ブログを開設

    Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
    ご希望される著名人の方/事務所様を
    随時募集しております。