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最初から #1
前回のお話 #65
#66 Side-A
ジワリ、と焦らされたままのカラダが熱い・・・。
翔ちゃんはフツーにシャンプーをし始めた。
頭をマッサージするように洗う上腕二頭筋の盛り上がりが、
お湯に光って妙にセクシーで。
首から肩甲骨に沿っての盛り上がりも、自分にはない肉感で・・・
うっとりと眺めていたおれは、
気が付けば思わず左手を伸ばしていた。
「ん、ナニどした?」
泡が垂れた顔をこっちに向けて、
ウインクするみたいに薄目を開ける・・・
「あっ、ううん、なんでもない・・・」
慌てて手を引っ込めて、浴槽に顎を乗せた。
「・・・、」
翔ちゃんは無言で向きを戻すと、勢いよく頭の泡を洗い流して、
それから『洗ってやるから来いよ、』って笑った。
ドクン・・・
ずるいな、翔ちゃん・・・
撫でつけられて全部後ろに流れた、
濡れた髪が
全開になったおでこに主張する
キリッとしたその眉が
おれを好きだと訴えるような
優しく深いその瞳が
今なお おれを捕らえて
ヤバイくらいに胸を締め付ける・・・