Moon#16
・・・で、ベッドの下から出てきたのは・・・
「・・・なにコレ・・・?」
「・・・なにコレ・・・?」
思わず、おれの声が冷ややかになったのに、翔ちゃん、気付いてないのかな、
スゲー嬉しそうな声・・・
「雅紀もそろそろ、俺がいなくて限界かなっと思ってさ♪
「雅紀もそろそろ、俺がいなくて限界かなっと思ってさ♪
それ、トクベツ今夜は見ていーから!」
「・・・しょぉちゃん、おれ、もぉあんま団地とか・・・
興味ないんだけど?」
「またまたぁ~! 遠慮すんなって!
「またまたぁ~! 遠慮すんなって!
じゃ、見てこいよ、あ、でもソファーは汚さ・・・」
「ごめん! あれぇ~?なんか、電波調子わるいなぁ~っ?
「ごめん! あれぇ~?なんか、電波調子わるいなぁ~っ?
もしもぉ~しっ??」
「おい!」
「くふふふっ。
「おい!」
「くふふふっ。
・・・でもさ、そぉゆう しょぉちゃんは、どぉなのさ?
そっちに青い眼のキレイなお姉さ・・・」
「んなの、雅紀が一番に決まってんだろぉー!
お前のキレイさ?
こっち来ても、マジでぶっちぎりだかんな?」
いつも、わざとふざけて・・・
いつも、わざとふざけて・・・
くだらない事をゆってくれる。
電話で話してしんみりしないように、すごく気を遣ってくれてるのが分かる。
でも今夜の電話は違った。
「・・・早く逢いたいよ。雅紀。
「・・・早く逢いたいよ。雅紀。
こっち、もうちょっとしたら飛行機乗るから。
明日の夜には逢えるから。」
「うん・・・! しょぉちゃん、おれ、しょぉちゃんいなくても頑張れたよ。
・・・しょぉちゃんのおかげ!色々考えてくれててありがとう。
・・・おれも、早くしょぉちゃんに あいたい。」
「どういたしまして。
俺も、用意してる時 雅紀の笑顔が浮かんで楽しかったよ。」
明日は逢える、そんな明るい気持ちが手伝って、いつもより少し長電話・・・
明日は逢える、そんな明るい気持ちが手伝って、いつもより少し長電話・・・
とりとめのない話をして、電話を切った。